TOM's Diary
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信号の多い都市部で燃費が悪くなると言うよりも、 信号の少ない郊外の方が燃費がよいと言った方がよいかも知れない。 なぜって、私は信号の多い道を使って通勤しているから。
あるときから、仕事が変わり、深夜まで会社にいることが 多くなった。すると、あることに気がついた。 信号が多い都市部でも、深夜の空いている時間帯ばかり 走行していれば、そんなに燃費が悪くないように思えるのだ。
信号で停まる回数は渋滞していようが、していまいが、 あまり変わらない気がする。でも、停まっている時間が 短ければ絶対に燃費は良いはずだ。
さっそく実験である。
そうは言っても通勤するのに、朝だけ、深夜だけしかクルマに 乗らないなんて不可能である。 うちの会社は幸い夏休みがお盆時期とはずれている。 そこで、道が空いているお盆時期を実験期間とした。 さすがにお盆時期とは言え、深夜ほど空いてはいないが、渋滞は していない。
さて、お盆週間が終わった。この期間の燃費を普段の燃費と比べてみる。 あんまり変わらない気がする。 数値としては普段リッター8キロ程度しか走らないものが、8.5キロ 程度まで上がっているもの、私としては9キロくらいまで行っても 良いのではないかと思っていたのだが。
ここで、じっくり考えてみる。
普段の朝、渋滞が何箇所もある。燃費にはあきらかに悪そうだ。 だが、渋滞していない区間もあるが、それでも時速40〜50キロくらい しか出せない状態である。 それが、お盆時期は平均速度が高くなっている。制限速度の60キロを 超える速度で流れていることすらある。しかも信号では朝と同じくらい 停められている。
つまり、お盆時期でも、発進・停止の回数はさほど変わらず、出している スピードはむしろ速い・・・逆に言うと運動エネルギーをブレーキを使って 熱エネルギーに変換している量が多いのだ。
夜、こちらも、同じである。 お盆休みとは言え、信号が青のままなどと言うことはない。 挙句にゆったり走る大型トラックの台数だってすくないので、スピードも 速いのだ。 結局朝と変わらないのだ。
だったら、普段の方が燃費が良いのかと言えばそうではない。 前述のように燃費はあまり変わっていないのだ。 これは、純粋に渋滞のせいで停まっている時間が長い分だけ無駄にガソリンを 消費しているからであろう。
では、当たり前のことだが、信号にできるだけ停まらないようにしたらどうか。 信号の少ない郊外の道を走ったときに燃費が良いのと同じである。 ただし、郊外の道のように一定速度で走り続けられるわけではない。
信号で停まらないでよいように、早めに減速開始したり、場合によっては すこし加速して赤信号直前に交差点を通過するなど、しなければならない。 つまり、停止しないで済んだとしても、それに近い加減速はしなければ ならない。
実際にやってみる。
まず、スピード。 とりあえず、制限速度で走ってみる。 制限速度で走ってみると、意外に周りのクルマも制限速度で走って いることに気がつく。いままで邪魔だなと思っていた遅いクルマ、 実は制限速度で走っていたのね。そして、そんな私を追い越していく クルマ、思ったより少ない。 「深夜に制限速度守って走っているクルマなんてほとんどいない!」 なんて言葉をよく耳にするけど、制限速度を守ってみると、意外にも 少数派は速度オーバーしているクルマのほうだったりすることに 気がつく。
ちょっと話がそれたが、制限速度より速い速度で走っていると、 次の交差点で赤信号にひっかかってしまう。やっと青になって 発進しようとすると、さっきの交差点で横に並んでいたクルマが すこし減速しただけで、ノンストップ通過していくなんてことが 頻繁にあった。
「あれは、きっと制限速度を守っているクルマに違いない」
そう思った私は、とりあえず制限速度を守ってみることにしたのだ。
だが、それだけでは中々、赤信号を避けられない。 やっぱり飛ばすときは飛ばしたほうが良い場合もある。 特に通勤に使っている道なら、普通に走っていても青信号が続いて いる場所なども把握できている。そんなところは普通に走るに限る。 制限速度を気にしてばかりだと、ストレスだってたまるしね。
逆に、絶対赤信号になってしまうような場所もある。 手前の交差点で先頭に立ったときに、一気に加速して一気に駆け 抜けでもしない限り、必ず赤信号になるようなところでは、 先頭にたったとき以外はあまりスピードは出さずに、減速も早めに 行うに限る。
ちょっと話はそれるが、エンジンにはもっともトルクが出る回転数、 もっともパワーが出る回転数と言うのがある。加速に効くのはトルク であるが、もっとも効率よく加速するにはもっともトルクが出る 回転数を使うのがもっとも効率が良い。 もっとも、エンジンにはもっともガソリン消費が少なく廻る回転数 と言うのもあるが、必ずしも、その回転数がもっとも効率よく加速 できる回転数とは限らない。
なんだか、”もっとも”だらけになってしまった。
もっともトルクが出る回転数と言うのは、カタログにも載っているが アクセルを踏んで加速するときに、軽く回転数が上がるあたり、 一般のクルマであれば、概ね3000回転あたりである。
よく、急加速をしないのが効率がよいと思われている人もいるようだが、 (人によって、どのくらいから急加速と言うか違いはあるが) 実際には、ある程度踏み込んであげた方が良い。 具体的には3000回転くらいまではまわしてあげたほうが効率が よいわけだ。
そんな訳で、次の交差点で必ず赤信号にひっかかると判っていても 加速はしっかり、ただし、スピードは控めにした方がよいのだ。 実は、これ、エンジンの効率ばかりか、アクセルを開いている時間を 短くする効果もある。 当たり前のことだが、惰性で走っているときが一番燃費が良い。 なにしろガソリンをあんまり使わないで走り続けるのだから、悪い はずがない。もちろん、加速時にガソリンをたくさん使ってしまって は意味がないが、上記のように効率よく加速しておいてあとは惰性で 走って、できるだけブレーキを使って運動エネルギーを熱エネルギー に変換する量を減らすのがよいのだ。
詳細はここ「理屈でおぼえる燃費向上ドライビング」に 詳しく書かれているので、参考に見てもらいたい。
さて、残るは、赤信号になるか青信号になるか判らない交差点。 これは、もう、前を良く見ているしかない。 歩行者用の信号をチェックするのはもちろん、二つ先三つ先の信号やら、 とにかくチェックするポイントは多い。 さらに、すでに赤信号になっている信号も、交差する道路の方の信号が 見えれば、青になるタイミングを推測することもできる。 もちろん交差する道路の信号など普通は見えないが、左右の商店の ガラスへの写りこみなんかを参考にするのだ(これは、目の前に大型 トラックがいて、前方が見えない場合にも使えるテクニックである)。
また、赤信号ばかりがブレーキを踏む要因ではない。 信号のない交差点で、目の前のクルマが右折するかも知れないし、 コンビニの駐車場から頭を出してくるクルマが現れるかもしれない。 それらも予測して運転することも必要である。
では、赤信号にできるだけ引っかからない運転の仕方の効果は いかがなものか? 実は、前のクルマに乗っていた頃は満足な効果が出せなかった。 燃費が良くなることは、判ったが、周囲のクルマに迷惑をかける ような運転は出来ないし、もともとスピードを出すのが好きだった 私がイキナリ制限速度で走るなんて言うのも、とても難しいテク ニックに感じられた(笑)
そんなわけで、実際にこれらのテクニックを拾得を拾得できたと 感じたのは今のクルマに買い換えて、燃費マネージャーを 取り付けてからだった。 燃費マネージャーの瞬間燃費計はとにかく、効果的である。 加速するときはともかく、定速運転に入ってからは、瞬間燃費との 戦いである。気が付いたら制限速度をはるかに下回っていて あわてて加速するなんてことすらある。一番難しかった制限速度を 守ると言うテクニックの拾得にはもっとも貢献してくれたアイテム であろう。
例によって、燃費マネージャーを10分ごとの平均燃費を棒グラフで 表示するモードに切り替える。 すると普通に走っているときは、ほぼ、リッター当たり6〜7キロの 連続であるのに対し、信号に停まらない走りをすると、大きな交差点で やむを得ず長時間停止した時間帯は6〜7キロまで落ちるものの、 ほぼ10キロ前後は行くようになった。 さすがに信号のない郊外の道と比べると、加減速はたくさんしなければ ならないので、まだまだ開きはあるが、完全に停止しないようにする だけでも、充分効果があることがわかった。
そんな訳で、どんなに空いている道でも信号に停まってしまっては 燃費向上に繋がらないと言うことが判ったのであった。
次回へ続く(たぶん)
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