TOM's Diary
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2007年01月15日(月) |
ホワイトカラーエグゼンプション1 |
1月9日の日経朝刊だったと思うが、ホワイトカラーエグゼンプション(以下「WE」と記述します)は単なる残業代カットと言うのは間違いだと言う趣旨の、だれかのコメントが載っていた。確かにWEの特徴は作業時間ではなく、成果で評価するため当然残業手当てが出ないので、そこだけを見て、残業代カットと言う指摘をしている人も一部にはいるかと思われる。
しかし、WEが残業代カットにすぎないと言う理由は、そんな単純なものではない。
例えば、残業代の総原資をすべてWEの成果配分に廻すくらいのことは義務化するくらいの必要はあるだろう。
作業時間管理は作業者本人の自己裁量によることになるため、長時間労働による健康管理の責任は使用者側から労働者側へ移動することになる。その責任分担の配分の変更に見合った賃金が労働者へ支払われなければ残業代カットと言われてもやむをえないだろう。
WEのポイントは成果を誰が何をどのような基準を基にどうやって判定するかであるが、これらが客観的に行われなければ残業代カットと言われてもやむをえない。具体的に言うと、使用者側の都合で実際の成果を低めに評価することで実質的な残業代カットにつなげることも可能である。 この評価基準はだれでもが確認できるように公表することを義務づけるなどしなければ、客観性は維持できないと思われる。
WEが単なる残業代カットに過ぎないかどうかは最低でもこれら3点について十分に議論する必要があるのではないだろうか?
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