モスクワ留学日記
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2002年10月29日(火) |
劇場占拠テロ、遺族への賠償金は… |
モスクワ プラス3〜7度
==モスクワ劇場占拠テロ 葬儀==
モスクワで29日、テロの犠牲となった人々の葬儀が行われる。 葬儀主催者はモスクワ当局で、 犠牲者の遺族に10万ルーブル(約39万)、 生存者には5万ルーブル(約25万円)の賠償金を支払うとのこと。
ロシア人の平均月収は2〜3万円なのを思うと、 賠償額は微妙だが、問題は金額ではなく政府の秘密主義である。
人質が病院へ収容されてから現在に至るまで、 使用されたガスの種類の非公表はおろか、 家族らとの面会も許されない状況が続いている。 さらには、いまだに身元の確認が取れない死亡者もいる。
◇◇◇
ロシア特殊部隊が強行突入の際に用いた「特殊ガス」 により、人質116名が亡くなった今回の事件。
ガスの効果は約60時間続くと言われており、 現在も体が自由に動かせない人、重態の人など多数。
世論から反発の声はもちろん上がっている。
日本だったら政府の悪口をこれでもかとたたき出して 首相解任なんて話になるところ。
でもロシアは違う。プーチン政権は今後も安泰。
なぜなら、報道に大規制を強いているから。 プーチンさんに都合の悪い話は流れない仕組みになっている。
唯一リベラルな局は「TBC」1局のみ。 この局も報道如何では潰される可能性大。
報道の自由は許されない国、ロシア。
◇◇◇
ロシアのネット新聞記事によると
ロシア側は地下道に配された地図を入手し、 犯人グループが集まる部屋のすぐ足元まで近づいて 彼らの会話を盗聴していたというからすごい。
むしろ、そのようなヒミツの地下道が無数にあるという ロシアの現実がすごい。
◇◇◇
同クラスの女の子で、まさにテロがあった劇場へ行くはずだったという子がいた。 チケットは買っていたものの、「なんとなく気が進まない」という理由で 結局行かなかったのだが、もし行っていたら…。
運命を左右する心の声に従って正解。
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