空虚。
しずく。



 不理解。

そう、誰かに、少しだけ聞いてほしかったのかもしれない。

変だと思われてもよかった。少し、楽になりたかった。


「人間だって所詮肉だよ。」

それは、事実なのにどうして怒られたんだろう。

その時は、本当にその理由がわからなかった。


だけど、後から考えて、少し、解かった。

・・・本心からは、そう思えなかったけれど。



感情というのは、本当にわからないものだと思う。

普段なら笑ったり泣いたりといった、

ごく当たり前の感情に疑問を示す事などないと言うのに。

何かが、欠けているような気がしてならない。


まったく意識していなかった。

感情表現が乏しい、だなんて言われるまで気付かなかった。

きちんと、笑えていたつもりだった。

確かに、泣くことは出来なかったけれど、

自分が笑えない、なんて微塵も思っていなかった。


それなりに、傷ついた事は覚えている。

その痛みは、今はもうわからないけれど。


死んでいるような瞳、虚ろな瞳。

笑っているのに、引き攣っている口許。

鏡を見れば、陰気な女がそこに映る。


表情だけに限った事じゃない。

この、何かがへばりついているような、

とても形容しがたい、違和感、不快感は何だろう?


いつからこんなものを感じているのか。

何故こんなものを感じるようになったのか。


あるようでない、答えを突きつけられる。


道徳観念がないわけじゃない。

善悪の区別がつかないわけでもない。

私は普通で冴えない地味などこにでもいるような女だ。


ただ、"何か"が違う。

それは、自分を特別視したがっているんだろうか?


答えは出ない。だから、考えない。

けれど浮かんでしまったときは、少し、思考を傾ける。

暗い欲望に、飲み込まれない程度に。

2002年09月15日(日)
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