空虚。
しずく。



 汚れ。

どしゃぶりの雨が降っていた。

(・・・荷物が濡れるな。)

上着を脱いで、鞄にかぶせた。

秋の夜。キャミソール一枚。寒い。

「やだな・・・。」

帰り着くまでに、二、三回見えそうだ。

自転車のペダルを、力一杯こいだ。

(・・・雨音が、耳障りだ。)

こんな音、嫌いだ。

身体が、カタカタと震える。


"ごく自然な、当たり前の、感情だよ。"

"欲しいと思うのも、抱きたいと思うのも。"


・・・そうなんだ。思って、いいんだ。

汚くないこと?・・・当たり、前・・・。


「嫌だ!」

見えた映像を、振り払った。

ほら見ろ、ほら・・・やっぱ汚いんじゃないか。

笑った。そんな顔、ヤなのに。


「嘘つき、嘘つき・・・汚いくせに・・・。」

泣きそう、だった。


でも、本当に汚いの、私なんだ。

こんな、思いにずっと捕らわれて。


誰かに触れて、誰かに触れられた。

・・・人って、こんなあったかかったっけ。

ずっと前に触った時は、もっと冷たかったのに。

2002年10月06日(日)
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