空虚。
しずく。



 分離。

ひどく、空虚だと思った。
酒を飲んでもいないのに、ぼやけている。
焦点の合わない眼が、落ち着きなく部屋を彷徨う。

久しぶりに、性欲を感じた。
久しぶりに、する気になったので、してみた。
そして、気持ち悪さの正体に、気付いた。
身体の感覚だけが、抜け落ちていた。
いくら快楽を得ようとしても、身体がそうならない。
これで、眠れない事にも少し納得がいった。
ならば…強く願えば、変わるだろうか?
今は、まだ、無理だろうけれど。
これから、少しずつでも慣らしていけば…

今日も、夢を覚えていた。
…バトル・ロワイアルだった。
殺す側にも、殺される側にも回った。
私の意識だけが夢の中の人物に同調していた。
…殺される瞬間、脳は混沌としたマーブルを描いた。
ひどく、気分が悪かった。

眠りたい。安息が欲しい。
けれど、それはまだ、叶わぬ願い。

酒を飲んでも飛ばぬ意識は、
今日も夢を描き出し、私を、覚醒させる。
…目が、醒めた、その瞬間に感じるそれは、絶望、だ。

助けが欲しい。
でも、私にはもう、呼べる名がない。
…それに。助けの呼び方も、忘れてしまった。

2005年04月02日(土)
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