空虚。
しずく。



 取りあえず。

…とても、嬉しいことのはずだった。
元の自分に、戻れるのだと、信じていた。
何の根拠も、なかったのに。

左薬指に戻った指輪を見ても、何も浮かばなかった。
ただ、「終われないんだな」と思った。
私が吐いた「好きだ」も「愛してる」も、
真実だ、と信じているけれど。
何ひとつ、変わる事は、なかった。

私の心は、空っぽのまま。
上部を滑る言葉を真実だと信じて。
嘘のように、吐き続ける。

眠れない夜は、いつまで続くのだろう。

2005年04月04日(月)
初日 最新 INDEX MAIL HOME


My追加