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■ 尼崎の電車脱線事故。
ああ、珍しいな…最初は、そう思った。 悲痛な声とメールを送ってきた彼女が、 なんだか理解出来ないように思えた。
私は別段何も思っていなかったが、 彼女にとっては大切な事なのだと思い、 一日中テレビやラジオやインターネットで情報を集め、 新たな情報が発表されるたびに彼女に連絡していた。
きっかけは、一枚の写真だったのかもしれない。 ああ、私の中にはまだこんな感情が残っていたのか。 そのことに対して、とても、驚いた。 そして、それを不謹慎だと思える心も、残っていた。
マンションに絡みついている車両が二両目だ、 と気付いた瞬間、背筋に悪寒が走った。 「…一両目は?」 思わず呟いていた。
言葉で言い表せないほどに捻じ曲がった三両目の写真。 見慣れた、乗り慣れた、その車両の風景に。言葉を無くした。
あの路線を使った事は、数えるほどしかなかった。 …それでも、見覚えのある場所、列車が、…
涙は出ないし、ほんの僅かだったけれど。 …そんな事を思うこと自体が、おこがましいのかもしれないけれど。 久しぶりに、思い、祈った。
生存者の早期救助を。亡くなられた方々の冥福を。
彼女は帰り道、尼崎駅で黙祷を捧げたらしい。 私も、今度彼女の元へ向かうときにはそうするつもりでいる。
結局他人事かもしれない。 心からの思いではないかもしれない。 それでも、私の中に浮かんだこの感情は、 …大切に、したいと思った。
亡くなられた方々のご冥福を、お祈り申し上げます。
2005年04月26日(火)
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