空虚。
しずく。



 紫煙。

煙草など、大嫌いだ。
なのに、その紫煙がこの身を包んでいるのは、
何故だか、とても、安心する。
我ながら矛盾した考えだと、わかっている。
口に残る苦味が、たまらなく不快なくせに。
私を蝕む煙と味を、求めてやまない。

やってないのは、賭け事だけだな、と、自嘲気味に呟く。
独りでいる時の私は大抵自分を嘲っていて、
いつしかそれが当然になってしまったから、
もう疑問など抱く事すら出来ない。

洗い立ての髪についた不快な臭いは、
窓を開けても取れるはずもなく、
自分でしたくせに、とても、苛立ちが増した。

そろそろ準備をしなければいけないだろう。
ここまで嫌ってしまっては、関係の修復は難しい。
一縷の望みは、果たしてどうなる事やら。
私の中では、すでに答えは出ているけれどね。

2005年06月29日(水)
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