空虚。
しずく。



 吐き捨てた言葉は。

…壊れられない。逃れたい。
身体はこんなにも悲鳴をあげているのに。
ああ、そうか。まだ、足りないんだ。
…もっと、もっと必要なんだ。
何もかも、わからなくなる程に。

この手首から血を流してみたい。
醜く残った痕を撫ぜて、思う。
そんな馬鹿らしい事、もうしないと誓っているのに。
別に今は、何が欲しいわけでもないのに。

首が絞めたい。殺したい。
どうして思ってしまったのだろう。

「私」じゃ、ダメなのか?
他人じゃないと、ダメらしい。

それなのに、また、何も浮かべられない。
どうしてだ。どうしてこの顔は変わらない。
こんなにも、こんなにも切望しているじゃないか。
なのに、どうしてだ。どうしてなんだ。
何も浮かべられないんだ。どうして。

なんでもいい。なんでもいいから…

どんなに望んでも。
失くしたものは帰ってこない。
何より、それを望んだのは、私じゃないか。

今更、何を、言ってるんだ…

涙が。流れない。気持ち悪い。苦しい。

泣きたい。泣きたいよ…
こんな、苦しいはずなのに…

ああ、ダメだ…また、消してしまった。
そう、「これ」が当然なのに。何を願っているのだろう。
本当に…馬鹿だな。あきらめなければ、いけないのに。

2005年07月26日(火)
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