2003年08月08日(金) |
星組『王家〜』 兄弟愛と友情。 |
わずか3度でラスト・・・MY楽。
初見は必死で見て、2度目少し余裕で、 そして新公をはさんで、ラストの日。
新公を見てから本公演を見ると少し感覚が変わる。 演ずる生徒たちも何か変わるとよく言うが、見る側も少し変わる。
今回は汐美ちゃんとしいちゃんにヤラれてしまった。
エジプトに支配されてしまっている祖国エチオピア。 そして妹のアイーダ。 今はエジプトの若き将軍ラダメスに心を奪われているけど エチオピアにかつての平和が戻れば、きっとアイーダの心も元に戻る・・・と 信じているかのようにさえ思えた。
エジプトの捕虜となってしまった父王アムナスロ。 そのアムナスロの命乞いをするアイーダ。 そのあとエジプト兵にひどい目にあわされるアイーダを 同じく自分もエジプト兵に囲まれているためかばうことができない。 ファラオの声でエジプト兵たちが殴るのを止めた途端、 ウバルトが「アイーダっ!!!」とアイーダに駆け寄った。
グっときた・・・泣けてしまった。
***
ラダメスがアイーダとの逃避行に失敗しただけでなく、 エジプトの裏切り者として刑を受けると決まった時、 ケペルは動けずにいた・・・目は大きく見開き、ラダメスを食い入るように見つめていた。 そしていよいよ石牢に閉じ込められる瞬間、 「何か言いたいことはないか・・・」と問われ、ファラオとなったアムネリスに 問いかけをするラダメス。 そのラダメスに「もうヨケイなことは言わないでくれ。」と懇願の眼差しを向ける。 そしてラダメスが石牢に消えて言ったその時、なんともいえない顔で 閉じられていく石牢を見つめ、「ラダメスっ!!!」と叫んだ。 目にはいっぱい涙が浮かんでいた。
せつなかった。すごくせつなかった。 戦友への刑を自分の手で与えなければならない いや、他の者ではなく自分が与えることが救い・・・この葛藤が見えるようだった。
この今回の作品は見れば見るほど深みが増し、 見終わって日にちが経つにつれて、その重さが残ってくる。 何度も何度も見たくなる作品だった。
全ての配役がまさにぴったりで、ムダがなく、見ごたえ充分だった。 あ、ヨケイなシーンがなかったワケではないけどね。
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