見つめる日々

DiaryINDEXpastwill HOME


2003年08月26日(火) 
 花を買う。
 別に何でもない日。誰のお祝いがあるわけでもなく、誰の命日だというわけでもなく、ただ花屋の前を通りかかった、それだけの。
 花を買う。
 誰の為でもなく何の為でもない。部屋に花があったなら、と、ただそう思っただけの。
 「150円です」。適当に目に付いた、ばらばらの色の花を三本。白くて薄い紙にくるりと包まれただけの花を。
 花を買う。
 惜しげもなく長い余分な枝をざくざく切り落とし、小さな小さな花瓶ふたつに花を差し込む。それはもう無造作に。

 花を飾る。
 テーブルの上に。てん、てん、と、テーブルの上に。
 花を飾る。
 そうして頬杖ついて私は。

 真夜中、いつものように目を覚まし、ぼんやりと外を眺める。音もなく外灯が、こうこうと点っており。
 振り返ればテーブルの上、花が黙ってそこに在る。


遠藤みちる HOMEMAIL

My追加