アルの日記
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2002年01月30日(水) 戦争論

今日はまた小林よしのりの戦争論2を読み返していた。
う〜ん・・・やっぱりこれは面白いなぁ〜って思った。
今、自分達が抱えているたくさんの問題を追求していくとこの辺のことは避けては通れないと思う。
本のタイトルは戦争論だけど、この本(っていっても漫画だけど・・・)は「今」を理解するうえで凄い役に立つと思う。
「今」というのは日本の抱えている問題と言う意味だけではなくて、自分達の個人的な問題に至るまでということで。

昔の自分は完全に日本が嫌いだったよ。
親も学校も先生もメディアに出てくる文化人も音楽も何もかもすべて。
ほんと、滅亡しようが何だろうがどうでもいいって感じだった。
完全に憎しみに包まれてたよ。
日本の中にいても日本の外にいてもそういう日本人は多いように思う。
でも心の奥底ではやっぱり「何かが違うぞ」ってずっと思ってた。
だってさ、例えば学校の教科書とかって第二次世界大戦前後のことってあまり詳しく載ってないじゃない?(まあぜんぜん勉強してなかったんだけど・・・笑)
だからどうやって今のこの日本の状況が作られていったかっていわれても曖昧でよくわからなかったりしてた。
新聞とかテレビとかメディアもいまいち信用できないものが多い気がするし。
日教組とかはかなり悪いことをしてきたと思うよ。
だって教科書は過去はずっと暗〜い時代だったっていうような階級闘争史観で書かれちゃってるからさ、そういうイメージが憑いちゃってるんだろうけど決してそうではないんだよね。
昔、歴史小説が好きでよく読んでたんだけど、戦国時代とか幕末とか明治後の日露戦争とかいろいろと読んでいてすっごい面白くて自分に感動を与えてくれる人たちがたくさん出てくるんだけど、今の日本人とは明らかに彼らとは違うし断絶してしまっているよ。
もちろん今の時代とは価値観が違うから今の価値観で歴史を裁いてしまっては駄目なんだけど。
でも自分達の爺ちゃんとかがアジアを侵略して人を無差別に殺しまくったりしたわけがないだろう〜よ。
昔の日本人の倫理観はね、非〜常に高かったんだよ。
やっぱり自分達の祖先を尊敬できないということは今の自分にも猜疑心を抱いてしまって自分を肯定することができないんだよ。
そりゃ〜自虐的になって自暴自棄になって犯罪に走ったり精神的な問題を抱えてしまったりもするだろ〜よ。
あの時代に生きた人はあの時代に日本を取り巻くいろいろな問題があって悩んで悩んで最善と思われる方法を取ってきただけなんだよ。
欧米の白人達による帝国主義で続々と植民地にされていたアジア諸国を独立に導いたのは明らかに日本だろ〜?
先進国っていってもさ〜、日本人だけ黄色人種であと全部白人じゃないかよ。
おかしくね〜か?
だいたい先進国、後進国っていうような分け方も気にいらねぇ〜。
テロは文明社会への挑戦だぁ〜???
何言ってるんだって感じ。
傲慢過ぎるんだよ!(といいつつ自分もちょっと傲慢になっているような気がしている、笑)

あ〜やばいやばい、話がだんだんずれてきて飛躍してしまいそうなのでこの辺でやめておこう。
最後にこの戦争論2に載っていたマレーシア人ラジャー・ダト・ノンチックさんの詩を書いておきます。

かつて日本人は清らかで美しかった。
かつて日本人は親切でこころ豊かだった。
アジアの国の誰にでも自分のことのように一生懸命つくしてくれた。
何千万人もの人の中には少しは変な人もいたし、おこりんぼやわがままな人もいた。
自分の考えをおしつけて威張ってばかりいる人だっていなかったわけじゃない。
でもその頃の日本人はそんな少しの嫌なことや不愉快さを超えて、おおらかで真面目で希望に満ちて明るかった。

戦後の日本人は自分たち日本人のことを悪者だと思い込まされた。
学校でもジャーナリズムでもそうだとしか教えなかったから。
まじめに自分たちの父母や先輩は悪いことばかりした残酷無情なひどい人たちだったと思っているようだ。
だから、アジアの国に行ったらひたすらぺこぺこ謝って、私たちはそんなこといたしませんと言えばよいと思っている。

そのくせ経済力がついてきて技術が向上してくると自分の国や自分までが偉いと思うようになってきて、うわべや口先では済まなかった悪かったと言いながらひとりよがりの自分本位のえらそうな態度をする。
そんな日本人が心配だ。

本当にどうなっちまったんだろう。
日本人はそんなはずじゃなかったのに。
本当の日本人を知っているわたしたちは、今はいつも歯がゆくて悔しい思いがする。
自分のことや自分の会社の利益ばかり考えて、こせこせと身勝手な行動ばかりしているヒョロヒョロの日本人は、これが本当の日本人なのだろうか。

自分たちだけで集まっては自分たちだけの楽しみやぜいたくにふけりながら、自分がお世話になって住んでいる、自分の会社が仕事をしているその国と国民のことをさげすんだ眼でみたりバカにしたりする。
こんな人たちと本当に仲良くしてゆけるだろうか。
どうして、どうして日本人はこんなになってしまったんだ。

1989年4月 クアラルンプールにて 


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