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―― 連ねた意味も、持てない小鳥。
氷室火 生来
回帰

2008年08月21日(木)
紺色の大空に。


たまに、実はとっても繊細なんじゃないかと思う時があります。誰がって勿論自分がです。
あ、ドン引き?
勿論深窓の令嬢ぶったり悲劇のヒロイン然とした恍惚に浸りたいのではなく、あー、やっぱ繊細は適切じゃないな、気持ち悪いもの。
ただ、揚げ足取りが如く言葉一つに囚われ、提供された意味を疑い他に何か無いかとあぐねる、意地の悪い重箱の隅突付き行為は、場合によっては、臆病な小心者精神から生まれてくるのではないかと。
嗚呼、そっちのがしっくりくるな。臆病なんだと思う。加えて愚鈍だから、守る為の策を練れずただただ無駄な足掻きにしかならないんだ。
例えば、人と接する時は先ず大前提として自分がきらわれているものだと思っている、ので大抵びくつく、この全く被害妄想染みたプロセスも、なんか如何にも臆病者の自己弁護ではないかと。
まあしかし前向きなネガティブの申し子と致しましてはそれによって、余程ひどい事をしなければ、というより普通にしていれば好感度が上がるのではないかという感じでどうでしょう。所謂不良が雨の日猫拾うですね。これ諺にならないかな。

で、何ゆえそんな繊細とか大きく逸れた方向に行きかけたのかと申しますれば、掛けられた言葉を深読みし過ぎて思い浮かぶ可能性のどれも一理あるが故に決めかねる、という事が度々重なるもので。まぁその辺の考え過ぎは定評頂いておりますが。言葉にたった一つしか意味が無い訳じゃない、とかここで御託を並べてもややこしくなるだけなのでカットカット。
そうですね、また例えばなんですが、先日の胃液撒き散らし事件略して釣りの際、一応一緒に行ったという定義にはなるんですが(ぶっちゃけ主催者っぽい)自分を誘ってくれた人の友達であって自分は初対面のおじさまが、あんまり自分がへばって肝心の釣りが出来ていないのを見かねて、二度と来ないね、というような事を仰っていたのですが。曖昧なのは、最後の語句が微妙で、二度と来ないでという懇願だったのかもという可能性が。でもそれだと考える余地が無いのでねにしておきます。
それで、その言葉は
・自分が懲りて二度と来たくないと思うだろう、なのか、
・こんなに失態を見せちゃあ二度と来れまいよ、なのか、
・釣り船の人にも迷惑を掛けて連れてきたのが恥ずかしいよもう来れないよ、なのか、
或いは文脈があって、そんなにどばどばと妙な餌撒かれちゃ二度と当たりが来ないよという厭味の可能性もあります。寧ろ撒き餌増加ですが。
で、どれだと思いますか?(聞くなよ) そんなの、その時の表情やニュアンスによって変わるし、当人に聞いたって、若しかしたら忘れているやも知れない些細ですが、ここんところずっと囚われている訳です。

また別の例では、時折泊まる知人の家に、メッシー君いやいや炊事係の方がいらっしゃって、つまり僕らでいうメイドですか?(爽) 勿論違いますが面倒なのでかっこ仮でそうしておきましょう。
自分が泊まりに行く際は大体その知人に何が食べたいと先ず聞かれるので適当に答えていたんですが(日によってどころか分刻みで変わるので)(つまりなんでもいいんだな)、ある日ちょっとした対立がありまして、いやまぁなんの事は無い肉じゃがVSビーフストロガノフってそんな献立希望、しかし結局は自分の要望通りの御飯が出た時にその知人がメイドさんに言われたそうで、曰く「私はあなたの御飯を作るのであって、あの人(ワタクシの事で御座んすね)の為の御飯を作っているのではないわ。」とまぁ、至極当然御尤も。
全くその通りだと思いますし、いっそ今まで自分が何を食べたいと言っているといちいち報告してそのメニューを作って貰っていたのだとしたら申し訳なくて居た堪れなくて今後注文出来ません。その意識は寧ろ、自分の方が強いと言っても過言ではないかと。
そこんところの認識のショックからなのか、その言葉の意図についても、悶々としている訳です。
・ただただ冗談めかしていたのか、
・作る対象である知人に、対立したら己のを優先させよそれだけの権利がある、と諭したかったのか、
・見た事も聞いた事もないそんなものに乗れる訳ないよ! じゃなかった、見た事も無いそんな人の為に作るなんてマジ勘弁なんですけどー、なのか、
・いっその事メイドさんが言ったという体でてめーナマぬかしてんじゃねーよおれが肉じゃがといったら肉じゃがだゴルァッ! と知人に言われたのか、
さぁどれだと思われますか!?(また聞くのかよ) 一応どれもありそうだと思うものをとっておいてあるんですが。
まぁ日々そんな事ばかりしているからおそれが増す一方なんでしょうがねw


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