愛より淡く
DiaryINDEX|past|will
昨夜も夫はパンを買って帰ってきた。ねじれたスティック状のパンだ。 「おいしそうやから買ってきてん」と言った。夫は関西人ではないけれど、長年いっしょに暮らしているうちに私の関西弁がうつってしまったようだ。言葉遣いは関西弁でも、発音がへんなので、けったいな感じがする。
昨夜はおでんだった。私が「のび太の持っているようなおでんの串もあるよ」と言ってから、はっとして「あ、まちがった。のび太とちごてちび太や。ちび太のおでん」とすぐに言いなおすと、夫は、ははははと笑った。
それからあわててテレビをつけて、チャンネルを、うっかり見るの忘れていた日曜洋画劇場に合わせた。ほとんど終わりかけていたのでさっぱりわからなかった。
ニコラスケイジ主演の「スネークアイズ」だった。新聞に表示されていた映画のオススメ度を表すニコちゃんマークは2個だった。ちなみに土曜日の「マルサの女」は3個だった。マークは3個が超オススメ、2個がオススメ一個は時間があれば。という目安だ。
そのあとNHKに変えて、テレビを見ながら夫とオリンピックの審査員が不正な審査をした話とか、ショートトラックで日本の選手が失格になってしまった話とかした。
そのあと「青春のポップス」を見た。渡辺真知子さんが迫力のある歌声を披露していた。サビの部分がどうしても「おばはーんおばはーんおばはーん♪」と唄っているように聞こえたので、そういうふうに聞こえないか?と尋ねたら夫もそういうふうに聞こえると言った。英語の歌詞ってたまに日本語みたいに聞こえるなあと思ったら、今朝新聞で読んだ川柳のことを思い出した。こんなのだ
「毎度ありぃ」マイダーリンに聞こえるの 「青春のポップス」が終わってしばらくすると「そろそろ寝るわ」と言った。 毎度のことながら、夫の口から「そろそろ寝るわ」という言葉を聞くとたまらなくさみしい気持ちになる。
夫にさっさと二階に行かれるとリビングでひとり取り残されたような気持ちになるのだ。置いてきぼりにされてしまったというか。部屋の中がさみしい空気で充満するというか。そのせいで、部屋の温度が下がるような気さえするのだ。
いささか感傷的になりすぎる傾向が私にはあるのもしれない。よよよ。
|