愛より淡く
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2003年01月30日(木) ☆さみしいCM?(枯れかけた夫婦)☆私が壊れるに至るまで

☆「私が壊れるに至るまで その3」



今日は猛吹雪だった。でもどうにかこうにか今日も無事に終わった。やれやれ。

暖房の効いた部屋で、ひとり、この日記を記している。

ファンヒーターのごぉごぉと炎が燃える音が耳に響いている。

外は、すごい風だ。


以下回想


いよいよあと少しで赤ん坊が出てくるという時に、お医者さんが現れた。

そして、そのお医者さんは、思いっきり私のお腹を押したのだ。

なにすんねん、やめてんかと思った。気絶しそうに痛かった。

あまりの痛さに叫ばずにはいられなかった。

ぎゃあ〜助けて〜

叫んだとほぼ同時に、生まれた。


痛みから解放された時のあの、なんともいいようのない感覚ったらなかった。完全に放心していた。恍惚とするにも似た感じだった。

もういきまなくてもいいんだ。

そう考えるだけで、たまらなく、安心できた。

出産後、裂けたところを麻酔なしで縫ってもらったようだけど、

感覚が麻痺していて、ほとんど痛みを感じなかった。ちょっとチクチクしていたような記憶もあるけれど。

あのとてつもない痛みに比べれば、数針縫うくらい、どうってことなかったのだろう。か?

あ、でももしかしたら、局部麻酔をしてもらったのかもしれない。わからない。そのへんはずいぶんとあやふやだ。

しばらく処置室で、横たわったまま安静にしていた。

カーテン越しに看護婦さんの会話が聞こえてきた。

その日行われる予定の堕胎手術の時間を確認していたようだ。

いたって事務的なやりとりだった。

この世に生まれることのない命のことを思い、

ちょっと感傷的な気持ちになった。


身体は、疲れきって体力も消耗しきっていたのに、頭が妙に冴え渡り
眠れなかった。

どこからともなくG線上のアリアが聞こえてきた。


不思議だけど、その時の私は、子供が生まれたということに対して






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テキスト庵さん