愛より淡く
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2003年02月06日(木) 私が壊れるに至るまで  妖気

昨夜は、けったいな夢を見なかった。ほ。

その代わり、目覚ましの音にも気づかずに熟睡してしまっていた。

おかげでぐっすり眠れたけれど。大慌て。

以下、回想。


出産後、感覚が異常に研ぎ澄まされていったように思う。

霊感のようなものも強くなったように思う。病室で金縛りにあったのもそのせいかもしれない。

もともと金縛りには、中学生くらいから、わりとよくあっていた。最初にあったのは、お昼寝している時だった。恐ろしかった。まあ、それはおいておいて。


授乳室に行くのに、新生児室の前を通るのだけれど、新生児室は、ガラス張りになっていて、ある一定の時間ごとに、赤ちゃんをすらりと並べて、外から見てもらえるようになっていた。

それぞれの赤ちゃんが寝かされているケースには、例えば、「山田春子べビー」や「田中夏子ベビー」というように、それぞれの母親の名前の後にベビーと記されている札が付いていた。

新生児室の前あたりに、ガラスケースに入った人形が置かれていた。おかっぱ頭で着物を着た市松人形のような人形だった。

初めてその人形を見た時、背筋がぞっとした。

「なんでこんな気味の悪い人形を置いているんやろ」

そう思った。

それからその人形の前を通るたびに、全身にただならぬ気配を感じた。
不気味な気配だった。
そしてその気配は、そこを通る回を増すごとに、だんだんと強くなっていった。

私は、その人形が、ただただ、恐ろしかった。

だから、そこを通る時は、なるべくその人形を見ないように見ないようにしていた。だけど目をつぶっていても、気配というのは消えてくれなかった。

いや、かえって意識してしまうことで、よけい強くなってしまったような気もする。







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テキスト庵さん