愛より淡く
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2004年05月04日(火) 感傷的な婚前旅行の帰り道

結婚が決まった時、当時ひとり暮らしだった夫の部屋に一度だけ、寄ったことがある。

二階建てのアパートで、ドアを開けるといきなりこの目に飛び込んできたのは、台所のガスコンロの上にあるフライパンだった。チャーハンかなんか作ったみたいで、洗わずにそのまま放置されていた。フライ返しが乗っかったままのフライパン。

それから次に目に入ったのは、台所のすぐとなりの部屋のぺしゃんこになっている万年床。

布団の近くに無造作に置かれた電話機。散乱する雑誌。

記憶にあるのは、すでにそのくらい。



「あのさあ、こんな汚いところで申し訳ないんだけど、」

と、その時の夫は、本当にものすごく申し訳なさそうに、そして遠慮がちにあることを切り出したのだ。


うそ、あの万年床で?

いまから、あの万年床で?

しかも、こんな明るい昼間から?







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