こしおれ文々(吉田ぶんしょう)
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| 2012年03月30日(金) |
吉田サスペンス劇場【夏美】第12話『大学生が殺された日その�ァ� |
吉田サスペンス劇場【夏美】 第12話『大学生が殺された日その�ァ�
私が見てしまったことを告げると 彼は明らかに動揺した。
いろんな理由で正当化していたけれど それがつじつまの合わないことは 彼が一番わかっていた。
私は彼に告げた。 全てを終わりにしたいと。
貸していたお金もいらない。
二人の関係が知られないうちに このまま誰も傷つけないうちに終わらせなきゃいけない。
彼は私を引き留めた。
本当に必要なのは 遊びで付き合っている高校生ではなく私の方だとか、 不倫でも家族には決して迷惑かけるつもりはないとか、 心から感謝し 私のことを本当に必要にしているとか・・・
とにかく女性が喜びそうな言葉を 思いつくだけ並べているようだった
でも結局私には 彼が必要としているのが私自身ではなく、 私が持つお金であることを拭いきれなかった。
いつまでたっても折り合いは付かず、 彼はしだいに言葉ではなく、 体で説得し始める。
たくましい腕が私の体を包み込む。
抱きついた腕は私の体を囲むのに十分な輪を作り 必死に離れようとしても 決して逃がしてはくれない。
網にかかった魚のように 私は自分の意思とは無関係に床に押し倒される。
彼の口唇が鎖骨から首筋に沿って 耳の方へと這っていく
何十回と体を合わせた結果、 彼が学んだ私の弱い部分。
彼にとって 【別れさせないための説得】は 【私の弱い部分】をひたすら責め続けること
【弱い部分】が【喜ぶ部分】だということを知っているから。
言い方を変えれば 【喜んでいた部分】を責めれば 【気持ちがなくても喜ぶ】と勘違いしているということ。
これが、 私が経験したなかでも 【2番目に気持ちの良くないセックス】となる。
私はただ天井を見上げていた。
私と天井との間にいる彼は ひたすら前後に動いていたが、
彼の目を見る気にもなれず、 天井にある模様を数えていた。
しばらくして、 ゴム製品の中で果てた彼は、 形式張った口づけをしてそそくさと抜き取ると ゴム製品を外してゴミ箱に捨て、 服も着ないままタバコに火をつける。
私に見えるのは だらしのない男のだらしのない背中
出会った頃はそのだらしなさが可愛かったのに いまはただ悲しく見える。
タバコの煙と セックスの臭いが充満する狭い部屋で 私はもう一度彼に告げた。
『もう来ないから・・・・ごめんね。』
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