田中真紀子辞職で最初の印象。
それは、劣等感と誇り高さの限界、ちゅうもん。
人気だけじゃ政治は出来ないよ、と言う御仁も多いが。 結局の所、永田町いうんは。 本質的なマンパワーだけで戦う場所なんだろうと、桜木は思う。
田中真紀子は、その父親からカリスマ性と票田を受け継いだと言われているが。 それだけじゃダメだった、てことだろう。
でまー、総論を言うなら。
たった一人の人間の力で、汚染された場の真実を暴き正しい道へと引き戻そう、てなら。 まず本当のあほうになって、ミソもクソも無ェ、真ッ正直の虚心にまみれるべきだった、てとこか。
「真紀子さんは強い強い」と人は言うたが。
あれは虚勢。
てめえの権力を、てめえの人的価値を。 心底信じられる人間なら、猜疑心の底なし沼に落ちようとも強く居るはずで。
あの過去の集中砲火が「イジメ」に見えた時点で、すでに田中真紀子は堕ちていた。
劣等感と誇り高さが、人を生かし理想を育てる。 いつの時代も新しい時代を開いた人間にゃ、後ろ暗いとこが山ほどあった。
が。
そいつは言うほど簡単なことじゃない。
桜木も無責任な大衆の一員で。 何の心理的応援もしねーで、ただ「ガンバレヨ」と思ってたに過ぎねー輩。
けど。一人の人間が永田町を去ったという、この事実から何かを学び取ることが。 今の自分に課された、国民としての義務だろうと思ってる。
本当に恵まれた人間は何も痛まず。何も感じず。 いつだってアグラをかいて飯を食っている。
そうやって何もしなかった人間にヨ。
たとえ一時にせよ、多くの人間の希望や理想ちゅうもんを背負い。 多少は見せかけであったにせよ、それに答えようと戦った人間を、揶揄する資格は無ェよ。
まー。自叙伝か暴露本でも書いてくれんのかナ。
田中真紀子さん。
お疲れ様でした。しんどい戦いの日々を有り難う。
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