ふつうっぽい日記
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正確には、垣根っていう言葉は違うのかもしれない。
さて、一昨日の夜8時半頃、アナタは何をしていましたか? 「ボクは、とにかく荒れ回っておりました」 …そうです、君はすごく荒れ回っていた。 史上最高って言いたいくらいに。
その日は、朝から大阪市内に出かける予定だった。 美容試験を受ける方のモデル役を引き受けた私。 しかし、前日のニュースでは、午後から暴風域に入り、午後9時にもっとも近付くという不安な情報を発信していた。 まぁ、他の人もいるし、何とかなるだろう!と、その日の午前7時半くらいには結構冷静だった。午前8時くらいに、台風接近のため、中止になるという連絡が入った。
その日は、用事が消えた。 しかし、ヤツの気配は確実にしていたので、午前中に買い物を済ませることにした。午前11時半頃、つまり、買い物の帰り、なんだかにょろーんとする風を感じた。もう今日は家の中でじっとしていよう!と決めた。
その日の午後3時〜4時、雨風がかなり強くなってきた。ベランダに設置している洗濯干しの棒を穴から引き抜きベランダの床に置く。 北側のベランダに置いているゴミ箱を確認する。黒い容器には空き缶がいくつか入っている。それが動かないように、車のチェーンが入っている重い箱で囲った。 生ゴミと空き瓶を入れているゴミ箱は紐でくくっている。 生ゴミは、外に出すほどではないので空。 瓶は、8本くらいで引き出しタイプのバケツに入っている。 これは、風によって、引き出される可能性があるので、あらかじめ引き出しておき、できるだけたくさんの瓶を入れて、動きにくくした(つもりだった…)
午後5時あたりだったか、かなり大きな雷が2回鳴った。あまりにも大きな音で、光もコワかったので、窓をちゃんと閉めているか各部屋チェックをした。リビング以外のカーテンは全て閉めた。
その日は午後6時頃、夫は帰宅した。 夕食は8時過ぎの予定で、彼はリビングでゲームを始めた。 時より、風の音に耳を取られ、「凄いなー」と言う。 午後8時くらい、ベランダのスロップシンク(洗い場)に置いていた洗面器がベランダの床面に落下し、風で動いた。それに気づいて、用心しながらベランダに出てそれを撤収。 また少しすると、空き缶の転がる音や、瓶が転がる音がした。 瓶が転がるということは、バケツがこけたということだ。 バケツだけが転がってきた。飛ばされてきたと言うべきだな。 バケツも撤収したが、命がけに近い。 そして、ものすごい勢いで、空き瓶が5本くらい飛んできた。1本は、避難バシゴの収納部分につまずき、バウンドした!それは、ベランダの床面で割れて散乱した。それから、そのガラスが風で舞う音や、空き缶がやその他の瓶が転がる音が続いた。 料理の手をとめ、キッチンカウンターからベランダを見る。 なんか、あれ?って思った。 「もしかして、壁がない?まさかね、そんなことないよね」 「そんなことは、ないやろー」
10分くらい経過。
もう一度、今度は何気なく、やはり同じキッチンカウンターからベランダ左側を見た。誰かいる!顔がある!悲鳴が聞こえた! 「わ〜!あれ、隣のおばちゃんやん!!!」と、私が叫ぶと、旦那がベランダに近寄った。 命がけでガラス戸を開く。 「あーら、こんばんわ」(お隣のおばちゃん:77歳くらい) 「…うっわぁ…完全に、破れていますね」(我が夫) 「ちょっと、やめなさいって!また、飛ぶから、放っておいて!戸、閉めて!」(お隣のおばちゃんの娘:独身40歳くらい)
そう、お隣との間仕切り板というか、非常の時割るパネルというか、それが、見事に破壊されていたのだった… 「もしかして、あの、ゴミ箱が、飛んで破ったんやろうか?」(私) 「まさか〜そりゃないやろ〜」(夫) ゴミ箱の存在を確認するには、北側の勝手口か、私の部屋か、寝室のガラス戸を開けて確認するしかない。西側のベランダと北側は繋がっているが、とても、外に出て確認できるような状態ではなかった。 私は、気になって気になって仕方がなかった。
お隣との間仕切り板のあたりにはレジャーテーブルの畳んだやつを置いていた。それが打ち破った犯人とは思えない。犯人はそのテーブルの畳んで立てかけておいた状態を乗り越えて、突き破ったことになる。 たしかに、空き瓶やら空き缶はベランダをウロウロしていたので、可能性はないともいえない。でも、レジャーテーブルが壁となって、弾かれるだけになるはずだ(たぶん)
日付けが変わった頃、風の勢いは落ち着いた。 私は、北側のガラス戸を引き、ゴミ箱の存在を確認した。 なかった… ほんと、見通しがよかった。 この北側にガラス瓶や空き缶が大量に転がっていてくれたら…と願ったのだが。
翌日、朝、8時頃、風で飛ばされ転がったガラス瓶や空き缶の後始末した。破れた壁から、向こうがよく見える。 すると…奥のほうに、我が家の空き缶用収納箱と、ゴミ箱があった… いつの間に、飛んだのか。 結構大きな容器なので、転がった時に気づくはずなのに。 そんなことを考えいたら、お隣のベランダにおばちゃんが出てきたと思ったら、管理人のおじちゃんも出てきた。 お隣のおばちゃんが被害を申告しに行ったようだった。 管理人のおじちゃんは、お隣のおばちゃんの方に同情していたように見えた。最もだけど。 簡単に現状をチェックして、管理人は退場した。 それから、それぞれのベランダでは掃除が始まった。 私はこの日、出勤だったが休みにしてもらった。
掃除がまた大変だった。 お隣のおばちゃんは、ホースで水を流してモップで磨き出した。 私はホースもないし、モップもない。 だいたい、このベランダは水を流して掃除しないようにと言われていた。 ほうきで泥や石を溝に集める。 でも、なんかキレイにならない。 見かねたお隣のおばちゃんがホースを貸してくれた。 「このあたりだけでも、使って流したらいいよ」と。 「スンマセン…」と恥ずかしげに受け取り、水をちょろちょろ撒く。 「先をつまんだらエエねん」とツッコミも入る。 その辺りに水を撒いてから、ほうきで水分を流す。 その間に、お隣のおばちゃんは、仁王立ちでこっちを見ていた。 ホースの返却を待っていると思って、「先が長いので、とりあえず、お返ししときます」と返却。 「はいよー」とおばちゃんは受け取って、ひとまず消えた。 またしばらくして、やってきた。 「遠慮せんで、使って」と、再びホースだ。 「スンマセン…」と今度は豪快に使った。
それから、キレイになり、ベランダづたいになんとお隣のおばちゃんは我が家に入りこみ、間取りを見学! それから、お隣で珈琲を2杯もごちそうになり、みかんもいただき、電話番号を教え、再びベランダから自分の部屋(家)に戻ったのだった。「また来てよ」と言ってくれた。 それから、1時間くらいして、再び、今度はお互いに洗濯物を干した。 「今日は、風通しがいいから、よく乾きそうねー」という、おばちゃんの声に少し私はひきつり笑いをしたのは言うまでもない。
ま、こんな感じ。 無事に、パネルが入ったら、ビールか珈琲豆でも持って、あらためてご迷惑をかけましたという挨拶をしにいくつもりだ。 今日もまだ具体的に管理会社から連絡はなく、お隣との壁はないままだ。
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