ふつうっぽい日記
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2005年03月30日(水) 刻む言葉。

三十路を歩み出し、そうそう声を大きくしていくつになったかとか言わなくなった。32だったか?33だったか?まだ31だったか?とか、そのあたりも意識しないと分からない時もあったりして。
実年齢が31だったとしてもさほど知らない人から、適当な質問で「33ですか?」と言われたら「はい」とか言うかもしれない。そんな感じになってきた。20代は23歳と24歳、25歳と26歳、28歳と29歳は、大きく違うと主張していたように思う。

冷静になってきたかな、私。

さて、去る22日。
連休明け。
朝9時半頃、イレギュラーな電話が鳴った。
携帯に、夫からだ。
「いつも、かけない時間帯の電話デス」と、ちょっと泣き笑いが入った声だった。「やーん?もしかして?ウッソォ〜マジで…んナーッ!」動揺の反応は素直だったと思う。
「ワー。涙が出てきた。オぇー。とりあえず、笑っとこうかー」
「そうだね、笑っておくしかないねー」
と言って、電話は切られた。


宝くじが当たった訳でもない。
もしかしたら、10万円入ったバッグをひったくられてチャラになるんだったら、そうしたかもしれない。
何が起こったのか。

転勤になった。
電話は辞令の報告だった。

北海道だとか名古屋だとか東京だとか(名古屋はちょっと違うか)中国だとか、もし、そうだったら、オチは着くだろうと思う。
不動産の問題を解決して、夫の転勤人生をともに謳歌する(前向きすぎな表現だね)

ところが。
赴任先は、九州だ。
それも、福岡だ。
嫌がらせか?

ココ住んで1年半なんですけど。
ココ、新築マンションなんですけど、
私の実家,福岡なんですけど。

九州には拠点が福岡一つしかない。
よって、福岡支店ではなくて「九州支店」と言われる。
オフィスの規模は、関西は大阪よりも少し小さい。
大阪や東京の方が、仕事の種類も量も多い。
九州。
微妙である。
「地方」とも言われる。
だからといって、左遷というのではなく、だからといって、栄転でもない。
この先、1年くらいで次は東京となるのか、気づいたら5年くらい経ってしまったということになるのか、今の時点は不透明。
だからといって、すぐに配偶者である、扶養されている妻が、つまり私が、赴任先に押し掛けるというのは、不動産をかかえている私等にとっては、無防備な、急ぎ過ぎる選択なのだ。

今さらだけど、「もしも、2年前くらいに言われていたら…」つまり、賃貸暮らしの時に言われていたら、喜んで二人してついていっただろうね?!
「もしも、ココが賃貸だったら…」


「苦労させるね」
「もし、あの時、KAZUと別れていたら、今頃別のいい人生になっていたかもしれないね…」

今回、私等が選択したのは単身赴任。
見極め1年。

半年たって「分からない」「(福岡に)しばらく落ち着きそう」「(大阪へ)戻る話はなさそう」ということであれば、具体的な行動を起こすことになるだろう。

おそらく、気持ちの不安定があるからだろうけど、夫は単身、一人暮らしとなり、嬉しいんじゃないか?ココに、戻ってくるのは面倒くさくなるんじゃないか?私は単身先へ行ってもいいんだろうか?テレビドラマでよくある「あなた、誰?私の夫に何するの?!」「アナタ、奥さん?あら、ゴメンなさいねー」とかいう修羅場になるのか?などとも想像するのだ。
間違っても願望ではない。
こんなことばかり言っていると「オレが信じられないのか!バシッ(殴る音)」ということにもなりかねない(これまた悲観的妄想、想像)

独身の一人暮らしとは訳が違う。
法の下に誓い合った、二人は家族なんだ(自分を落ち着かせるため)
「私のカレシに何するのヨ!」ではないのだ。(だから、こういう設定はやめようよ)

22日に辞令を受け、その週末には二人して、単身生活のための物件を探してきた。単身申請をすることで、会社が家賃他諸費用(夫の引越代、賃貸契約の敷金、礼金、家賃:限度額内支給)負担してくれる。
月2回、往復の帰省旅費が支給される(家族が使っても可)
物件は、私の会社勤め時代の同僚のご主人が店長をつとめる店で決まった。
法人契約なので、サービスしようもないのが悪いなぁと言ってあったが、限度額内で満足の物件を店長自ら提案してくださり、物件案内をしてくれたので、なんかこちらが悪いなぁ、というかこんなに尽くしてくれてもらっていいの?と思った。そして、友人夫婦に感謝だった。
年賀状のやりとりと、メールのやりとりくらいしかしてなかったけど、これを機会に再び友情が確認できると思うと縁だなぁと思わないわけにはいかない。まだ、彼女とはメールでしかやりとりしていない。
夫が引越す週の週末に私も3日〜4日福岡に行くのでその時に会う事になった。店長のご主人とは写真でしか見た事がなかったのだけど、年下とは思えない貫禄のある信頼できる方だった。
我が夫も、「いい人や〜いい部屋探してもらって、感謝しなきゃ」と言っていた。「KAZUがココ(福岡)に来る時も、探してもらわないとね」と言っていた。


一昨日、引越の見積もすませ、来週月曜に出荷、火曜日に夫は赴任地に行き、水曜日に荷物を受け取る。

私は、行けない。


夫の資産を守るために。


でも、覚悟をして半年を過ごす。

福岡での暮らしも段階的に関わる。

気持ちの中心は、やはり夫の隣だ。

少なくともこの半年は場所はどこであれ会う時は「ただいま」「おかえり」それぞれのポジションに行く時は「いってきます」「いってらっしゃい」。

お風呂に入っていて、途中で入ってきても「ただいま」「おかえり」
ベランダにタバコを吸いに出るときも「いってきます「いってらっしゃい」

そんなこんなの32歳誕生日、ココに刻む。


KAZU |MAIL