ふつうっぽい日記
もくじ|過去|未来
高校時代の友人の言葉をたまに思い出す。 「こんな毎日なんていや」とため息混じりに言っていた。 それが独り言なのだから、切ない。 そして、その言葉をしっかり覚えている私って。 彼女とは卒業してからまったく連絡は取ってない。 うわさではお嬢様だったらしく、田舎に皇室の「紀子様」が来た時にたまたま欠席して、陰では「紀子様を見学しに行ったに違いない」と囁かれていた。これまたうわさでは、一浪か二浪で学習院大学に入学したとかしないとか。運動神経もそこそこよくて(陸上部だったらしい)肌もつやつやだった。たまに、独り言やセクシーなため息を発するため、周囲は戸惑うことも多かったのだ。将来の夢がはっきりしてなかったようで、「KAZUちゃんはどこの大学に行くの?」と聞かれた時に「小学校の先生になりたいから教育学部のある大学を考えている」と言えば、「私も、教育学部にするぅ〜!」と大きな声で宣言して、ちょっぴり恥ずかしかった。 また、私はカラフルなペンで教科書に線を引いたり、書き込みをしたりしていて、それが彼女の目に止まり、「私も見習わなきゃ!」と、翌日には私の持っている以上のペンを見せ付けて(笑)グリグリと教科書に書き込みをしていた。さらに思い出すことは、彼女のお弁当には毎日オレンジ系の果物がまるまる1コ付いていた。皮が厚そうなハッサクだか夏みかんだかそういう時もあって、教室中が甘いオレンジの香りに包まれていた。 彼女の美肌の秘訣はビタミン摂取だったんだ、と今になって思う。 そして、また、ふとあるときに思い出すんだと思う。
------- 年賀状が、だいたいきた。 元旦には思ったほどは到着しておらず、出した数の一割あるかないかくらいだった。 そして、やはり思い出す。 独身時代、親と同居していたとき、世帯4人分の元旦に届けられる年賀状の数は結構あって、母が仕分け係になることが多く、時々指にツバをつけながら、「はい、お父さん。はい、お姉ちゃん。…」と仕分けされるのを待っていた。
子無し世帯を気遣って、実はカジュアル用に子供の写真付のデザインも用意してあったんだろうけど別のデザインをあなたには選びましたと勝手に想像するひとときも私にはあった。 子供だけの写真もいいけど、やっぱり、親の顔も一緒に並べてみてみたいというのは鑑賞する側としてはリクエストできるもんならしたい。 とはいえ、実際、自分が親となったら、どんなことをやるのかは本当に謎だ。それは、メールアドレスに子供の名前を練りこみたくなる心理が謎なくらいに。
福岡に住んでいる夫が言っていた。「福岡は離婚率ワースト1らしいね」と。たまたまかもしれないけど、オットの会社の同僚(男女問わず)や、つい最近、私の友人も。 それぞれ家庭環境はいろいろなんだけど、断片的に彼等の声と接する機会が私たち夫婦それぞれであったりして、子無しで、結婚生活7年目、そして今は悲しくも単身生活な私たちとしては眉間にシワが入ってしまう。 「奥さんが子供とあわせてくれないんだって〜」「別れた旦那が若いねえちゃんと海外で一緒に生活しているらしいよ」「明るい母子家庭が理想って言ってたよ…」
子供に関しては別のある場所では「子供がいたら、気が紛れるもんやから、早く作りなさい!」とも。気を紛らすための子供ではないことは言った当人は分かってはいるとは思うんだが。 今の謎が多い、よく分からない私としては、今の状態で母子家庭なんてありえない。あなた(夫)は生活費をちゃんと稼いでくれればいいの!なんてことももちろん思わないし。 でも、やっぱり、具体的な現実がこないと何とも分からない。 真実は、結果としてまだ子供がいないのであって、わざとではないということだ。そして、子供が嫌いとかそういうことではない。 子供ができた人が結婚する、なんてきまりになっていたら、まだ結婚していない、ただそれだけ。 たまたま子供の声が聞こえない間、いろいろと観察できてしまうので、「ああはなりたくない」とか「ああいう子育て環境いいな」とか「大変そうだー」とか勝手に思う。 縁や授かり物だとは言うけど、やっぱり、健康な身体でないと。 悪いところが分かれば、治療すればいいんだから。 そう考える私にとっては、検診で何か小さな悪いところが見つかって、気軽な範囲の治療をすることになったほうが気持ちが楽と思うときがあったりする。でも、「問題ありません」とやはり言われると、ホッとする。 そして、ちょっとした神様さまにもお願いしたくもなる。
とにかくこれからの1年は、特に、現状を見つめて判断することになるだろうから、冷静で、でも、自分の気持ちを抑えすぎることなく健康に暮らしていきたいと思う。
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