ふつうっぽい日記
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「3D」漬けになってはならぬ!と、自分に言い聞かせて散歩に出かけた。
友人によると図書館までだいたい歩いて40分くらいというデータだった。 私は行きは電車で行くことにした。 思えばこの電車に乗るのはかなり久しぶりだった。 駅前の景色もピンとこないくらいに変貌途上で、懐かしく古い記憶と重ならないことに、なんだかおセンチになる。
小さな遊園地の近くにそれはある。 駅からこんなに歩いたか?と信じられなかったが、でも、そんな気もしてきた。 古い記憶が重なるまでには時間がかかるようになったらしい。
私も大人になったな。
遊園地の木立が新鮮に思えて、ケータイで写真を撮ろうと構えた。 しかし、太陽の光線が強烈で見送った。
やっぱり、私は「木」が気になる人なんだなと思った。
一回りしてから、カード登録申請手続きをした。 市内の大きな図書館と10分館で使えるカード。 返却は地下鉄の駅2箇所と市役所でも可能とのこと。 旅人気分で各地の図書館に行ってみるのも面白そうである。
今日行った図書館では(共通したシステムかもしれないが)、「自動貸し出しシステム」という機械があり、感動した。 本を積み重ねて指定の場所に置いて、カードを差し込むと液晶に冊数が表示されて、レシートが出てくる。
機械というのは進化するものである。 誰がやっても同じ。 それが機械。
人間は瞬間瞬間、衰えたり向上したり慌ただしい。 人間というのは進化するものである。 一人ひとり進化の時期や内容は微妙に違う。 それが人間。
ーーー
今日、「さて、活動準備だ!」というその時。 インターホンが鳴った。 まだ脳に栄養が行き渡りきってないような微妙な時。 女性2人組の姿が液晶に映っている。 安心せよ、こちらの姿は分からない。
いきなり先方は言った。 「紛争は人々の祈りによって…あなたは、どう考えますか?」
「紛争」というキーワードにはたしかに敏感であった。 そして「人々の祈り」というのも、「信念」とか「信じること」「魂」に視点を置けば、哲学者や臨床心理士の書いた書籍を読んでいることもあって敏感な領域ではあった。
私は正直に言った。 「いきなり聞かれても、即答できません」
すると、本来の目的を女性2人の内1人が簡単に語る。 なんとかという冊子を配っているのだと。 「うーん。結構です」と反応を送ると、女性はインターホンのところの表札を確認するような視線を送って去っていったのだった。
もしも、と、想像する。
「でしたら、また明日伺います。今日一日お時間差し上げますので、あなたの考えをお聞かせ下さい」という切り返しを受けたら…
「でしたら、こちらの用紙にお考えを書かれて、こちらの番号にFAXくださるかメールアドレスにメッセージをしてください。なんでしたら、切手不要の返信用封筒をお付けしますがいかがされますか?」という切り返しを受けたら…
彼女らは、与えて与えてひたすら与え続け説き続けるという同じような行動をする人たちであることは、今までの「こういった」経験から分かってはいるのだが。 同じような行動をするということが分かっていたゆえに、私自身の対応の仕方にアレンジ(?)をしてみたくなったのだった。
私も大人になったな。
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