ふつうっぽい日記
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2011年06月02日(木) 「今度は人を殺してないよ」(ゲーム場面)

パソコンでゲームをする場面。

A君は人がやっているゲームをやりたがる傾向にあったが、今日は違った。

少人数であったことも関係したと思われた。
2名だった。
1名は写真を元に作文を書く、というものだ。
A君は「今日はしない」と主張して、ゲームをすることになった。
学習テーマは「クリック練習」である。

私が近くでA君を見守る場合、私に依存した結果、思うようなゲームの成績が出ないとその結果を自分で受け止められない、ということに繋がるということに気づいた。

私はA君から指示がある場合以外はモニタ画面も見ないように努力することにした。
A君は「前していたあのゲームがいい…」と言っていたが、手は興味関心通りに動いており、そのまま様子を見守ることにした。
そのゲームは今までやったことがないものであり、私も操作方法などはまったく分からない。
そのうち、作文課題を終えたA君以外の1名がゲームをしたい、それもA君と同じのがいいと主張。下級生ということもあって、「A君お願いします」と頼る。
A君は得意げである。
しかし、ゲームの仕方についてはほとんど分かっていない。
ゲーム画面を立ち上げる、そのことが達成感を感じられるポイントである。

「A君ありがとう」と言い、下級生B君は担任の見守りの元、試行錯誤。
A君が「やり方が分からない〜!」と少々パニック。
担任も素直にうなりながら「スペースキー押してみたら動き出したよ」と言うと、A君はそれをしてみた。希望通りの展開になったらしい。
しかし、それはゲーム終了後に順位が出るタイプで「1番がいい!」と言い始める。

10分ほどして上級生が合流し、クリック練習タイム。
ゲームに堪能なC君もA君がしているゲームをしたいとのことで、A君が画面を立ち上げる。
A君は「その間に、C君、ボクのパソコンで1番取って!」という。
結果は2番だった。
しかし、A君は満足げであった。

その後、2つほどのゲームに挑戦する。
私はほとんど関与しない態度を貫く。

タクシーに人を多く乗せて時間内に出来るだけ長い距離を走らせようらしきテーマのゲーム。
A君は一度目、いきなり人をたくさん車で轢き殺すようなクリック動作をしてしまうことになった。よく分からないけどそうなった、に過ぎないのだが、二度目、もう一度、同じような動きをしてしまう。

私はてっきりA君が車で人を轢いてしまう動きをすることにはまったのかと思っていた。

しかし、A君の中では「ちゃんと」「ゴール」(レースではなさそうなのでそういったものはないのだが)したいという目標があったのだ。

何度か目に、「先生、今度は人を殺してないよ」と言ったのだ。
つまり、人を避けて車を進めることができた、ということだ。

そのうち、「先生、ゴールしたよ!」と言う。
実際、制限時間が出て何キロの道のりを走ったのかについての表示が英語で表示されていたに過ぎないが、A君にとっては「確実なゴール」だった様子。
その時の、A君の嬉しそうな表情。A君の方からとても嬉しそうに手を合わせるように叩いてきた。(気持ちはハイタッチ)

運動会で「頑張った」とか「白組が勝った」(A君所属)という状況よりも嬉しそうな表情だった。
運動会はA君にとっては保護者の目の光っている「我慢の時間」なのであって、楽しいひとときではないのだ。緊張しっぱなしのひとときなのである。

昨日、その運動会が実施され、今日はとくにその反動かとも取れるような「動き」が目立った日であった。


ーーー

☆「ボク、三輪車しか乗れなかったけど、自転車乗れるようになった」
☆「トイレの部屋にある非常ボタン、押そうと思ったけど怖かった」
☆「ボク、布団でお化けをみたことがあるよ」
☆「ボクが人間ってばれないように怪獣みたいな手にしたい」
☆「この水筒にはふざける病気の薬が入っている。これを飲まなかったからふざけてしまった。」
☆「昨日、お父さんと船でここに連れて行ってもらったんだよ」(※父親は死亡説があるのだが詳細は分からない…)
☆「ボクの赤ちゃんだけがこの教室に入ってもいい」
☆「幼稚園の時に戻りたい。ドラえもんがいたら時間を戻してもらいたい。」


KAZU |MAIL