ふつうっぽい日記
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2011年08月09日(火) |
年を取ったなぁと感じる |
メールで実妹が入籍することを伝えてきたのはその1週間くらい前だった。 つまり、「来週月曜日入籍します」という状況。
メールで、である。
相手になるのだろうな、と思われる方には5月に対面はした。 が、不思議なもので、近しい身内という立場だからか「ほんまかいな?…」という思いが盛り上がり、「そうならないのかもしれないこともあるかもしれない」などという素直ではない気持ちも共存。
初めて見る相手の風貌をインプットするのが精一杯で、名前がどうだとか新しい名字がどうだとかそういうことを話題にすることさえも出来れば避けたいなぁ…という思いが私にはあった。 それくらい、実妹の存在は大きかったということだ。
両親よりも妹に先に相談したり報告したりしてきた私だけど、だからといって妹が同じような思いであるとは限らないのだ、ということを私は学んだ。
両親は妹らの婚姻届に証人として名前を書いたということも「来週入籍します」メールとともに知ることになり、いったい両親はいつその届けにサインをしたのかと謎だった。 5月の対面の時にそういう確実な動きがちゃんとあったんだ…。 なんだか取り残されたような気持ちがした。 そうやって、それぞれの世帯が重視されて…疎遠になっているんだな…と考察した。
両親の兄弟関係を見ていて、どうして連絡を取り合わないのだろう?とか、どうして直接聞けばいいのに聞かないんだろう?と疑問だった。
これからは、「聞いた?」なんて言って、両親から妹の近況を間接的に聞かされる頻度が増していくのか…と思うと、すこし面倒に思える。 いや、「聞いた?」なんていう探り合いのようなコミュニケーション自体も無く、情報を発信した側は「両親に伝えたのだから伝わっているだろう」という根拠のない思いこみでいろんな実態が気づけば知らないところで動いていることに気づいて、ため息をつき、やがてそういうため息さえも意識されなくなるのが「ふつう」として収まっていくのかもしれない。
ーーー
「入籍します」メールは8月に入ってから間もなく受信し、「来月中旬、後半に引っ越しします」と書いてあった。実際は、「来月」というのは間違いで、「今月」だったのだ。 つまり、入籍後2週間後には別の住所へ移っているという、私にしてみれば「急」な展開に思えた。そりゃ、そうだ。来月と今月とでは感覚が違う。 おそらく、こういったことも、両親は何もかも情報としては持っていたのだ。
前述したように、私は実妹の新姓が何になるのかも今朝までよく理解していなかった。 名刺をもらった訳でもなく…。
昨日、無事に入籍したということを父から知った。 それも私が父宛に「次女さんのご結婚おめでとうございます」というメールを送ってからの返信で。そして、「9月に家族に会えるから楽しみです」といったことも書かれてあって、まだその時、私は妹が来月引っ越しをすると思っていたので、引っ越しで忙しいのに何を言っているのか繋がらなかった。
新住所を伝えてもらうに当たっては、来月だと聞いていたので「落ち着いたら住所知らせて下さい」と今の内からアプローチをしていて、そのうち、知らせてくれるだろうと思っていた。
それが実際は今月であることを告げられ、それにも関わらず、新住所が伝えられないという状況に私は戸惑いを感じた。
これを機に、親族である関係を何気に絶とうとしているのかも…。
サプライズ的な感覚があったからか、親族よりももっと近しい友人にはそのことをすでに伝えられていたのかは分からないけれど、その何もかものやりとりが「メール」で報告されたり説明されていくこの展開に「年を取ったなぁ」と私は感じた。
結局、父と妹宛に同報メールをして、謙虚な姿勢で、「新住所を知っていたら教えてもらえると助かります」と伝えた。 父からは「分かり次第伝えます!」と返信が即来たので、父も今、分からないのだ…と、思うと少し安心した。でも、同時に両親にも教えていないこの状況って何なのだろう、どういうつもりなのだろう、マイペースにもほどがあるだろう…と、呆れるような気持ちを抱いてしまったのも正直なところ。 結果、当事者、つまり妹から住所とフルネーム(新姓の情報)が記載されたメールが来て、必要な情報を私は得ることができたのだった。
今度、こういう少々複雑な気持ちが喚起した時は、迷わず電話してみようと思う。
なんなのだろう。 「家族」へのこの気遣い。 こうやって、「分離」ステージを通過していくのかもしれない。
今となってはあれだが、なんとも微妙な気持ちに支配されていた時、こんなことを思った。 「もし、私が妊娠しても、ギリギリまで知らせてやるもんか!」
「家族」とは難しい。 だからこそ、様々な「学び」の基盤になっている。 「生」そして、究極は「死」がテーマの学び。 究極の学びは可能な限り、先延ばしにしていただきたい。
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