ふつうっぽい日記
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2011年12月19日(月) 仕組みは少しずつ見直されている

特別支援教育支援員制度がこちらの自治体で導入されたのは平成20年度。
よって、来年4月からの年度では5年目となる。

まだ、2年目、3年目あたりは「初の試み」なんて言っていた。

同じ任務内容のボランティア部門は平成19年度から始まった。

私はそのボランティア創設時から「特別支援教育」領域に関わっている。


当初をしみじみと思い出してみる。

派遣校を選ぶ時の迷い。
そして、思いがけない縁の接近。


ーーー

制度として二学期9月からの介入だった初年度。
6月になり、5月になり、そして、希望的観測では来年度は4月から支援員の配置が検討されているとか。

5月に運動会が予定されている学校も多い。

5月からの支援では遅すぎるという意見を事業主に現場職員から届けたということをチラッと聞く機会があって、ちゃんと現場も前向きに支援の仕組みのことを考えているのだなと思った。
まぁ、当たり前なのかもしれないけれど、そういった現場職員の支援の仕組みに対する思いや考えを聞く機会があまりないからこそなのである。

さらに聞き耳を立てていると、教員の非常勤職員の配置関連も方針が変わったとか。
まぁ、たかだか支援員という立場の私は、そういった教職員の人事や配置条件のようなことはまったく分からない。

思い返せば、「TT」(ティーティー)なんて言って、担任教員とチームを組んで指導にあたる担任以外の教員が3名ほどいたような気がするが、今はどうだろう。

担任以外といえば、理科の専科教員、日本語指導教員、新任指導教員、指導方法改善教員。(正式な名称ではないかもしれない)

TTが組み込まれていた指導体制では、低学年、中学年、高学年に1名ずつ計3名分けられていた。
よって、担任の出張や欠勤の時はそのTTが指導に入っていた。

今の体制では、そういった学年で共通理解された支援指導者というものは特に設定されていないからか、教務や教頭が自習監督として掛け持ちする姿も珍しくない。
新任指導教員は、在籍校以外の新任の指導にも関わっているので、定位置が定まりにくい中途半端な状況だというのも聞いたことがある。


ーー

希望的観測では私が今、配属されている学校、同じ現場で4月からの任用を予定している。

しかしながら、予算の兼ね合いがあり、支援員配置希望を出しても受理されるとは限らない。
私が関わっている現場は事業開始当初から配置が認められている学校であり、逆に当初から配置希望を出しているのにも関わらず、支援を受けられない状況である現場もあると思われる。


支援員同士の交流は、事業主主催の研修の場に限られる。
しかも、実践報告書の共有などというものもないため、各現場によって「使われ方」には格差があることを想像するのは易い。

例えば、「報告書」の有無。
私が関わっている現場でも、当初は存在しなかった。
徐々に形になっていったような感じだった。
しかしながら、形になって軌道にのってきたと思ったところで、管理職が替わり、方針も変わって行くのが実態。
まぁ、一つの考えでは、「因習にとらわれない」という視点で体制自体の成長が実現していくというのも分かることではある。

当初からあったのは、職員室内での居場所である。
共有ながらも机が準備された。
その一つの引き出しに荷物なども入れされていただけた。
翌年からロッカーも1個与えられた。
名札も当初は無かったが、これは早いうちに希望を伝え、すぐに作ってもらえた。
名札を付けるのは今ではセキュリティ上、管理職も守っているはずであるが、所属長あたりになると付けなくても別にいいような気もしてくるらしく、実際、このつぶやきを近くで聞いた。

名札を付けることで、コミュニケーションツールとして活かせた手応えをその所属長に伝えるということも、もちろん実施した。

エピソードを記録すること、レポートを書くことによって、子どもの様子を第三者に伝えることができる。
その活動自体を「負担」だとする、考え方の所属長の声も聞いたことがある。
「そこまでしなくてもいい」
たしかに、教育の専門家である教員であれば必要な工程だろう。
その割に、「本当に、A君は変わってきているのかな?(支援の効果なんてあるものか)」ということを定期的に、伝えてきたものである。
少しずつでも変わってきている様子は記録を見れば伝わったであろうことであろうと思った。
幸い、当時の配属学級の担任は私の一方的な、自己満足ともいえるエッセー風味の濃い日誌を読んでくださっていた。

まぁ、当時の所属長には何かと共通理解にもっていくのが少々厳しい状況であったが、変化が行動で伝わることよりも大きいものはない、分かりやすいものはない、ということを学ぶきっかけに繋がっていった。

「変わってきているって!」
という所属長からの声を聞いた時は、素直に嬉しかったものだ。
疑って様子を見続けることがあってこその「変化」。

今の現場は3行程度といえども報告書を記録することが活動に組み込まれている。
いかにその行間でエピソードを伝えることができるのかが、私にとっての今後の学びのテーマの一つである。


KAZU |MAIL