ふつうっぽい日記
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2013年04月02日(火) 新入社員の様子から巡ったこと

朝、つけているテレビでいろいろな新入社員の様子が映し出されていた。
入社式やら新人研修的な映像もあった。(研修じゃなくて入社式の一コマだったかもしれないけれど)

入社式で新社会人の親からの手紙を、社長だか管理職の方だかがサプライズ企画で読み上げていた。
一番、泣いていたのは社長(代表取締役)だった。

また別の会社。
1ダースのプラスティック箱入り真新しい自社ブランド鉛筆と小刀が新入社員の前に置かれる。
真新しい削られていない鉛筆は新入社員と重なる。
鉛筆を削るように指示され……
奮闘する新入社員達。
その手元は危なっかしい。
1本削った後、先輩がコツを披露する。
手元のアップの映像が大きなスクリーンに映し出される。
再チャレンジする新入社員たち。
先輩のアドバイスによって、2本目は1本目よりも上手に削れていた。
30分でこの成長。

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わたしが小学生だった頃、教室にOHP(オーバーヘッドプロジェクター)設備環境があった。スクリーンが下手側(教師用机や棚がある前方黒板に向かって左側)にあって、紐を引っ張ればスクリーンが降りてくる。
トラペンアップという機器で厚手のサランラップみたいなフィルターにピカッとスクリーンに映したいものをコピーをしてそれをOHPの上に置くと、スクリーンに映し出されて。
社会や理科の調べ学習、算数なんかの発表の時に使われていた。
ノートの自分の字がそのままスクリーンに映し出されるのはなんだか恥ずかしかったものの、注目され認められる機会になり、OHP発表に選ばれることを目標に頑張っていたものだ。


いつの間にかそういった機器は姿を消していた。

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鉛筆を削ること。
学校活動の現場での図工の時間、落ち着きのないとされる子のカッターナイフ「手遊び」。
この時の手遊びが、10年以上の時を経て、秀でたスキルとして注目されて、認められるということもありうる。
スキル獲得、技術獲得という視点での「手遊び」支援。

わたしは真面目にふざける大人でありたいと思った。


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今週金曜日、同一校に支援員登録されてあるAさんと語る時間を計画した。
そのきっかけはAさんからのメールで
「特別支援学級にこだわっているのは何か理由があるのでしょうか?
目標があっての支援員だったりするのですか?
私なんて……」
とあったからだ。
メールでちょちょっと文字で返信するには高度なセンスが必要だ。
文字化の過程でいろいろと別のことも連鎖的に浮上してしまうので、結果としてちょっとの文字ではすまなくなる。
この日記がそうであるように。

「特別支援教育支援員」という呼び名が、「特別支援」という名がついているから特別支援学級のためのサポート人材という思い込みがあるのだろう。
わたしは特別支援学級というのは、指導者には基本的に専門的なスキルを必要とされるのだと思い込んでいるところあり、指導者(教員)の資格は特別支援学校の教員免許所持者だとも思い込んできた。
教員人事を経験された職員から「昔は通常学級で指導力が発揮できない教員に、負担の少ないとされた少人数の支援学級の担任をやらせるような因習」があったと聞き、さらに、その教員人事職員は教員採用にあたり、支援学級の担任は支援学校教員免許者を原則として選考してきたと言ってあった。よって、わたしの中ではそれが当たり前だと思っていた。
そうでなくても、教育実習時代、支援学級の教員は通常学級とは違う指導法を実践してある印象があり、その指導法を学ぶためには「障害児教育専攻」みたいな小学校教員養成コースとは別の教員養成学科に所属し修了することが必要なのだと区別していた。
わたしはそっち(障害児教育)ではないのだから、と。(大学時代)

教員免許に基づかない立場で教育現場で障害児をサポートするという経験で、
「わたしはそっち(障害児教育)ではないのだから」と、思い込んでいたかつてのわたしと再会することになった。
「(そっちは)大変でしょう」という声を浴びた。
同じ現場を共有する、子どもを育成する者としての視点はないのか!?と呆れると同時に、
「わたしは教員でもないのにボランティアとして関わってるんだぞ!」という気持ちも通過した。
ボランティアをするということと、障害児をサポートするということの結びつきを最近まで、当たり前のように結びつけていたことに気付かされた。

思い込みというのは必ずある。
同じ職種を選ぶ人が同じ思い込みのもとに集まっているということはない。

思い込みを修正して再構成していくという流れは、いろいろな状況にあてはまる。
「家族」というのもそうだ。
「病気」や「障がい」というのも。
再構成する意気込みの度合いの違いが個性や「らしさ」と言われることなのかもしれない。
全ての人間が違いがあって当たり前な意識や感覚を持っているのならば、個性や「らしさ」なんてものは意識されないものなのかもしれない。


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(厚生労働省の政府広報より:新聞記載事項)

「発達障害」を知ってください
4月2日は、国連が定めた「世界自閉症啓発デー」、また、4月2日〜8日は「発達障害啓発週間」です。
発達障害は、脳機能の発達に関係する障害です。
コミュニケーションが苦手など、周りから理解されにくい障害ですが、私たち一人ひとりの理解が、社会での自立を助けます。


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