EscapE
柚樹



 類似品

以前も書いたことがあるけど
通学にかかる所要時間は2時間半。
いろいろと暇つぶしのためのものが必要になる。

今日も、書店によって暇つぶしになるようなものを物色する。
そこで見つけた一冊の本。
内容は、古書店を営む若い2人の幼馴染のお話。
裏表紙にかいてあるあらすじを読んで
ちょっと惹かれるものがあったので
たいして何も考えずに購入を決定。
    (関係ないがこうやって、蔵書?は増えてゆく……)

早速、帰りの電車でページを開く。
そして………




1ページ読んだところで、興味を失う。

それは3年以上前、高校の後輩に借りて読んだ
昨年の直木賞を受賞した作家の昔の作品の冒頭と
ほとんど同じ文章だった。

考えてみれば
「古書店を営む若者」という設定からして酷似している。
もちろん要所要所でちがいはあるにしろ
多分に影響を受けたであろうことは間違いなく
特に冒頭の部分は、「そのまんまだろ」と
言ってしまいたくなるほどだった。


もし、私がその某作家を知らなかったり
作品を読んでなかったのなら
今回買ったものも普通に面白いものだったように思う。

だけど、私はその作家を知っているし
作品も読んだことがある。
そして、この作者も某作家を知らなかったとは
露ほどにも考えられない。


確かに、尊敬している作家の「雰囲気」に
似てしまうことなどはありえることだと思う。
実際、「雰囲気・文体が似てるなぁ」と思うことは
よくあることだ。
だけど、この場合は

  「似てる」んじゃなくて「真似してる」

  乱暴な言い方をするなら「パクってる」

そうとしか言いようがない。


なんだか文脈もなくダラダラと書いてきてしまったが
結局何が言いたいかというと
この本を買ってしまったがために
こんな人に印税を払ってしまったってゆーのが悔しいの。

直接的には関係ないんだけどさ。
でも、幾ら気にいらなくても買っちゃったからさ。


久々の大ハズレを引いて、結構凹んでます。

はぁ……。


2004年11月15日(月)
初日 最新 目次 MAIL