水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
2001年12月07日(金) |
宮部みゆき著『十年計画』 |
文庫本の裏表紙のあらすじを読んで、あ、面白そう〜なんて、本を選ぶことも ありますが、このあらすじが物語の醍醐味を半減させることもあります。 宮部みゆき著『人質カノン』の裏表紙に、『十年計画』の大事な部分がしっかり はっきり書いてあるではありませんか!! こ、これ、・・これを裏表紙に出したら、ちょっと◇○×%です。←口篭ってます
えっ?早く物語の内容を、ですか? はーい!承知いたしました!
わたしと40代半ばくらいの女性の会話ですすむ物語です。 彼女の語る身の上話を聞くことになったわたし。 話題は運転免許から始まりました。彼女が運転免許をとろうと決めたのは ある人を殺そうと思ったからなのです。
ひゃっ〜〜そんな動機で運転免許とる人がいたら、怖いですー! そういえば、車は走る凶器なんていいます。 交通事故に見せかけて殺そうなんて!!警察を甘く見てはいけません。 というか、それ以前に他人を傷つけてはいけませんっ!!
この女性、なぜ、その人を殺そうと思ったのか、淡々と語っていきます。
むむむ・・それは、あんまりな話。 同情します。 でも、事故に見せかけて殺しても、そんな状況なら警察は事情を聴きに来る でしょう。
そして、彼女が考えた遠大な十年計画とは・・・
最後で明かされるふたりの会話のシチュエーションの意外さに、おおお!!! さすが、宮部みゆきさん。短編も唸ります。
宮部みゆき著『人質カノン』(文春文庫)収録の『十年計画』は22ページ。 美味しいエスプレッソを味わったような 7分。 十年って、過ぎてしまうとあっという間ですね・・
裏表紙のあらすじは読まない方が 100倍 楽しめます♪
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