水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
2001年12月25日(火) |
唯川 恵著『22歳、季節がひとつ過ぎてゆく』 |
クリスマスの夜、読んだのは唯川恵さんの『22歳、季節がひとつ過ぎてゆく』。 ホラー、ミステリー、狂気ときましたから、この辺で恋愛小説がほしくて。 クリスマスですし・・ 笑
征子、早穂、絵里子は、同じ大学・同じ学部の仲良しです。 両親を早くに亡くし、叔母からの仕送りとバイトと奨学金で暮らす征子。 平均的なサラリーマン家庭の早穂。社長令嬢の絵里子。家庭環境がまるきり違う 三人ですが、気が合い、何でも話せる仲です。
学生時代の友人って、いいですよね〜。 利害関係なく、対等につきあえます。まぁ、こんなことに気づくのは、卒業して からですが。
大学最後の年の初夏、三人はそれぞれ新しい人生を模索し始めます。 征子は照明インテリア会社でバイトに励み、早穂は公務員試験に備えて図書館 通い、絵里子はいつも飛びまわっています。
そして、絵里子の婚約をきっかけに、三人の仲が少しずつ変わっていくのです。
この婚約者が、クールで、いい感じですーーーー!!! どんなふうに、いい感じかは、ぜひぜひ読んでいただきたいです! わたしが今年読んだたくさんの小説の登場人物の中で、このカッコ良さは、、、 ベスト3に入ります〜♪
会えて幸せ・本城圭一郎さま〜♪
「愛は感じるものじゃなく積み重ねるものだ」 本城さまのこの言葉、こころしておきますっ!!
物語は静かに女の嫉妬をさぐっていきます。 本城の女性関係を密告する電話が、思わぬことに・・・
征子の恋人もからんで、いかにも恋愛小説の装いなのですが、甘くもせつなくも ありません。それは、この三人の女性が、恋人以上に友情に目を向けているから でしょうか。傷つき悩む彼女達は痛々しく、考えることで成長していく様子は 読んでいて、うれしくなります。
唯川 恵著『22歳、季節がひとつ過ぎてゆく』(幻冬舎文庫)は242ページ。 若さゆえの痛みに胸をぎゅっとつかまれた65分。 過ぎた日々は、まぶしいです・・・
唯川 恵(ゆいかわ けい)さんは、1955年生まれ。 銀行勤務を経て '84年、『海色の午後』でコバルトノベル大賞受賞、デビュー。 『彼女のきらいな彼女』『愛には少し足りない』『泣かないで パーティは これから』など、主人公が、幸せを模索し成長する物語が多いように思います。
しつこいようですが(しつこい!)、本城さま、女なら誰でも、恋に落ちそー セリフもしぐさもたまりません・・
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