水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
2002年01月09日(水) |
有栖川有栖著『危険な席』 |
はぁ・・昨日の『裏切る眼』に続いて、また、妻の不倫を疑う夫が登場です。 妻の不倫は小説ネタになりやすいのでしょうか・・? うーん、不倫には、過去と未来が絡みますから、書きやすいのかもしれませんね。 ま、書きやすいかどうかは、置いといて・・
朋彦(ともひこ)は、妻、加津子とふたり暮らしです。加津子はカルチャー スクールの小説講座に通っているのですが、講師と不倫関係にあるらしい、と 朋彦は疑っています。朋彦が乗った次の列車で事件が起きた時・・・
列車内のトリックを暴くだけで終わらないところが、有栖川さんらしいところ ですね。自宅に戻った朋彦を迎える加津子の顔の向こうには、お話はこれから とニヤリとしている作者がいるようです。
朋彦と加津子のお互いをさぐり合うような会話は、寒気を覚えます。 心理サスペンスはゾクゾクしますね。
有栖川有栖著『危険な席』は『ジュリエットの悲鳴』(角川文庫)に収録。 29ページ。薄い氷の上にいるような夫婦を心配する・・10分。
列車に乗るときは、気をつけましょう。何に?って、読んでみてください。
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