水野の図書室
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2002年01月18日(金) 篠田節子著『子羊』

SF的な発想で書かれた作品です。
ある施設に集められている40人あまりの「神の子」たち。「M24」と呼ばれる
少女は、笛を吹く少年と出会ったことで自分の宿命を考えるのですが・・。

息苦しいような未来が待っているのでしょうか。
作者が描くこの未来は、何かがねじれてしまっているようです。
そう遠くない未来、「神の子」は現実味をおびるかもしれません。
怖いですね〜。

読みながら、ふと浮かんだ映像は、ミスチルの『君が好き』のプロモーション
ビデオです。まさにあんなイメージです。

篠田節子著『子羊』は『ゆがんだ闇』(角川ホラー文庫)に収録。45ページ。
ストーリーの展開が次々に新しい扉を開いた18分。
この作品、オススメです。とにかく面白いです。
45ページですっごい満足感♪ 読んだーー!!という感じ。

施設・少女・少年・・『ハルモニア』を思い出しました。
TVドラマにもなったので、ご存知の方も多いかと思いますが、『ハルモニア』の
ストーリーもどきどき、わくわくが休まずやってきました。脳に障害をもつ
少女が奏でるチェロが思わぬ事態を招くというストーリーです。

ふーむ、ストーリーテラーなのですね〜。
篠田節子さんは1955年生まれ。'90年『絹の変容』で小説すばる新人賞を受賞
しデビュー。'97年『女たちのジハード』で直木賞を受賞。











水野はるか |MAIL
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