水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
2002年02月12日(火) |
山村美紗著『憎しみの回路』 |
トリックに情熱を注いで書かれたのが、ビシバシ伝わりました。 山村美紗さんが急逝して6年。新しモノ好きと、インタビューで答えていらした ことを思い出します。新しい製品には、新しいトリックのヒントが、たくさん 見えていたのでしょう。
もし、今、山村さんがご健在で、電器やさんを覗いたら、有り余るほどの機能を 満載した製品に感嘆の声を上げ、斬新なトリックで読者を喜ばすミステリをたく さん紡ぎ出してくださるのではないでしょうか。
『憎しみの回路』、いかにもミステリ、という良いタイトルですー。 見る方向を暗に教えてくれるようで、好きですよ〜。こういうタイトル!
婚約者を殺された朝子が、独りで犯人探しをします。手がかりは、彼が死ぬ間際 に受話器を握ったまま残したダイイングメッセージ、03の女。
ハイ、もうこれだけで、勘が鋭い人なら、この先がどうなるかわかりますよね。 プッシュホン電話が世に出たばかりの頃の作品です。 電話の説明が、不思議と新鮮に感じました! 山村美紗著『憎しみの回路』は『秘密の手紙箱』(光文社文庫)に収録。 40ページ。プッシュホン電話のことはわかっていても、楽しめた20分。
電話は進歩しましたねー。ハンカチのようにケータイ電話を持つ時代です。 写メール、って使ったことあります?どうですか?
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