水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
2002年03月03日(日) |
加納朋子著『掌の中の小鳥』 3 |
昨日、駅の駐輪場に自転車を停め、駅ビルのドラッグストアーでシャンプー などを買って、いそいそと戻ったら・・自転車が無くなってました・・。
・・・あれっ?おやっ?・・いや〜んん。。
確か、この辺に停めたはずなのにぃ・・と、うろうろしていたら、背後から 「やられたんですか?」とまったりしたソプラノの声が。恐る恐る振り返ると 髪をきりっとひとつにまとめたお上品そうなオバさまが、乗客を迎えるスチュ ワーデスのごとく、姿勢良く、ハの字の開き具合に足を揃え、両手を前で重ね、 立っておりました。
「はぁ・・自転車が見当たらなくて」と、わたしが言い終わらないうちに、 そのハの字のオバさま、待ってましたと言わんばかりに、「わたくしも、先月、 やられましたのよ。鍵をかけても、新しい自転車は狙われるんですって。 でも、移動されていることもありますから、よく見た方がいいですわよー」と、 ご親切に声を掛けてくださり、ズラリと並んだ自転車の列から、この場所には 浮いてるようなピッカピカの自転車に乗って、スルスルと軽やかに行かれました。
お上品なお姿と「やられたんですか?」の言葉はアンバランスで、こういう時は 「どうされました?」の方が適切なのではないだろうかなどと考えながら、 「よく見た方がいいですわよー」にすがりつくような気持ちで、駐輪場を端から 一台一台確認しながらすすんだところ、とんでもなく離れた場所で、
わーい! 発見! My自転車!!
誰かが、移動させていたんですっ!んもおお!!勝手に動かさないでよぉ〜!
あー、良かった良かった。あのオバさまに会わなかったら、よく探すことも しないで、うなだれたまま家に帰っていたでしょう。で、友達に電話して ひとつのショックを5人くらいに配りまわっていたことでしょう。
オバさま! ありがとうございましたーー!! 自転車、見つかりました!!
って、今度、お会いしたら言うつもり。 初めて見かけたオバさまなので、二度と会えないかもしれないけれど。
まったく、人生、どこでどうなるかわかりません。
『掌の中の小鳥』第三話は、奇しくも『自転車泥棒』 紗英は、盗まれた自分の自転車に乗る学生を偶然見つけ、学生証を取り上げま すが、この自転車が騒動の元に・・。
いいお話ですぅ〜。ハートウォーミングストーリーです♪
ひとつ・・軽々しく、自転車泥棒に近づくのは、危険ですぅー! いつもいい人とは限りませんからね。
じゃ、また明日!
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