水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
2002年03月23日(土) |
森瑤子著『扇のブローチ』 |
本屋さんの文庫コーナーに立つと、森瑤子さんの本がズラリと並んでいるのに 驚きます。38歳で初めて書いた『情事』で、すばる文学賞を受賞後、52歳で 亡くなられるまで相当多くの本を書いた方のようです。
以前、わたしの友人が森瑤子にハマッたことがありまして、勧められるまま何冊 か読んだことがありました。友人曰く、「森瑤子の世界はゴージャスだよ〜。 主人公は大人の女で、これがみなカッコいいのよー。歳をとったら、こんなふう にカッコいい大人の女になりたいのー!」それに対して、「そうよねー」などと 相槌を打ったわたしでしたが、いつまでたっても、カッコいい大人の女にはなれ そうにありません。
森瑤子の世界は、それはそれはゴージャスで、絢爛豪華です。 別荘、ヨット、シャンパン、バカンス村が、普段着の装いででてきます。 女は細くて美しく、男は力持ちでひょいと女を抱っこします。そして、ふたりは おいしいバスタをフォークにスルスル巻くように、洒落た会話を交わします。 夕陽を見るならマニラに行きたい、などと男の胸に手をあてて呟く女には、びっ くりでしたー! 初対面の人に、お久しぶりですと近づく女もいました! ハマる人はハマるらしいです。独特の雰囲気です。ちょっと濃いです。
さて、今夜読んだ『扇のブローチ』、キラキラとゴージャスです。 舞台は香港。別れる前に、、、やん、ちょっと書けないですぅ〜。 めくるめくような淫靡さです。ドックンドックンですぅぅぅ〜〜。刺激的すぎ! 表現が古風なとこが、なんとも、いやはや。肉体を共有するとか、、。ハァ。
『贅沢な恋愛』(角川文庫)第六話は、作者を伏せても森瑤子とわかります。 男と女と男の妻のお話。読み終えて感じたのは、やはり、森瑤子の世界です。 プラチナとダイヤでできた扇のブローチのエレガントさがぴったりです。
明日は、村松友視の『夢のいろどり』。 じゃ、また明日!
あっさりしたもの読んでから寝たいです。森瑤子作品、胸にもたれます。 消化できないのです。お子ちゃまには、ネ。
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