水野の図書室
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2002年03月24日(日) 村松友視著『夢のいろどり』

宝石をめぐるラブストーリーの短編集『贅沢な恋愛』(角川文庫)の七番目は、
オパールの指輪がモチーフです。ビデオ・カメラマンからフォト・グラファーへ
と転身しようとする佐久間と、レポーターから女優を目指す彩子。
不倫関係をうしろめたく思うふたりは、夢を語りあう「同志」と考えます。
(でも不倫は不倫。同志だなんて、都合いいなぁー。)

なるほどー、、オパールって、こういう石なんですねー!
七番目のこのお話で、初めて宝石について詳しいレクチャーが!
彩子、オパールについてよく知ってるのはいいんですが、普通、こんなことまで
知ってます? TVショッピングを読んでるようなページが3ページほど。ハイ?

この本、それぞれの短編にモチーフとなる宝石の写真があるので不思議に思い、
よく見たら、解説の後にジュエリー制作会社の名前があるではありませんか! 
アクセサリーが先か小説が先か気になるところです。そして、企画協力は
プラチナ・ギルド・インターナショナル・・販促小説? こういう本もあるんで
すねー。いろいろなラブストーリーを楽しめるから、いいですけど。 笑

オパールについて詳しくなれます。オパールの指輪のための小説です。
主人公はオパールになってしまいました。情報を盛り込みすぎ、かな?
情報といえば、村上龍氏が小説について興味深いことをおっしゃってました。
こちらをご覧下さい。

『夢のいろどり』は、空港のトランジット・ロビーがふたりのこれからを暗示して
います。愛したひとが有名人になるって、うれしいような寂しいような。

明日は、最後のお話『雨の化石』、山田詠美。
じゃ、また明日!






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