水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
8月15日、終戦を東北の小さな農村で迎えた小隊。アメリカ軍に引き渡すため、 武器弾薬を集結することになったとき、歩兵砲のカバーが無くなっていたこと から大騒ぎに。豚革のカバーは……。
砲口のカバーさえ、陛下から賜った神聖な武器と考える日本兵たちを、軍隊教育 のせいだと考える冷めた目の「ぼく」は、恋愛なんて馬鹿ばかしいと言いながら、 言葉とは裏腹に、一途な恋をする隊員を温かく見守っているようです。
戦争中に、本当にあったのではないかと思えるようなお話。 「せつない話・山田詠美編」(光文社文庫)第五話は、どんな時代も恋する気持ち は同じだと教えてくれました。
恋が終わったとき、恋が始まる・・言いえて妙です。
せつなさ:☆☆☆
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