水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
有島武郎の『一房の葡萄』に続いて、旧かなづかいの文章が奏でるせつせつと した調べに酔いかけました。酔いかけた、というのは、うーん、どうもよく このお話がわからなかったのです。せつなさより、もどかしさが残りました。
ガス燈の仄明りの下で密会する瑞子(みづこ)と森。かつて恋人同士だったよう ですが、瑞子は今や人妻・・そこに、瑞子の夫が通りかかります。作品では、 「良人」と書いて「をつと」とルビがふってあります。嗚呼、深みを感じます。 旧かなづかいで読む会話文のはかなげな雰囲気が何とも言えません。嗚呼、、。 瑞子の夫は、ふたりに気づいたのかどうなのか、わからないままお話は進み、 とんでもないラストになだれ込みます・・うーん、よくわかりません。
ただ、おお!と感動したセリフがひとつ。 別れを切り出す瑞子に森は、「まるで○○○○○をしているようなものだ」と 言うんですが・・こ、これ名言ですねー!いつかどこかで使いたいので、覚えて おこうと思いました。(謎・笑)「○○○○○」は読むときのお楽しみに!
せつなさ:☆☆
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