水野の図書室
Diary目次過去を読む未来を読む
皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。


2002年10月21日(月) 田辺聖子『雪の降るまで』

恋は読むものじゃなくて、するものだよ。そんな声が聞こえてきそうな小説です。
昼は服地問屋で経理事務をやっている平凡な女事務員、以和子(いわこ、46歳、
独身)の夜は、、愉悦の波におぼれそうなほど充実した夜・・。つきあう相手は
ひそかに自分からより好みして、今の相手は51歳の大庭(おおば)。←妻あり!

田辺聖子って、こんな色っぽい小説を書く方だったんですねー!
すごく官能的・・きゃん。。
先月読んだ『恋の棺』でも、森瑤子ワールドに近いものを感じましたが・・。
うーむ、読まず嫌いだったかもしれません(気のいいおばちゃん風だし)。

乾いた人にぜひぜひ読んでほしいです。恋がしたくなります、きっと。
逢うたびに完結して、つづきを感じさせない女と、自分にも他人にも余裕がある
男。成熟した大人の恋のお話は、ふたりの会話に深い味わいが・・。
「せつない話第2集・山田詠美編」(光文社文庫)第四話は、しっとり。。


せつなさ:☆☆☆☆☆☆
極上の日本酒に酔った感じ・・かな。笑  ごちそーさま。


水野はるか |MAIL
Myエンピツ追加

My追加