水野の図書室
Diary目次|過去を読む|未来を読む
皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
| 2003年01月25日(土) |
篠田真由美『十人目の切り裂きジャック』 |
先週から、十にまつわる恐怖のアンソロジー「十の恐怖」(角川ホラー文庫)を 読んでいるんですが、あまり怖くないんです。。昨日の『十環子姫の首』には うっとりしたくらいですし。。
今日読んだ『十人目の切り裂きジャック』も、ショッキングなタイトルのわりに はじめは怖くなくて・・(現実にはもっと怖い事件が多いですよね)。その上、 説明口調な会話が長く続き、ラストは?ラストは?と先を急ぎたくなりました。 セリフが丁寧すぎると、会話じゃなくて解説になってしまって、読む方としては 疲れます。(あぅ!作者様、ごめんなさい。。)
で、ラストに来たら、これがドクンと怖かったですー! 最後のページで結果オーライってことでしょう。残虐なシーンの描写より、残酷な ことをする人間の心の闇を覗いた時に恐怖を感じるのだと思います。
テーマは違うけど、ウィリアム・メルヴィン・ケリーの『雪掻き』(2002.11.18 記)と並べて、結果オーライ小説ランキング(今、考えた・笑)に入れたいです。
|