水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
| 2003年03月09日(日) |
二階堂黎人『縞模様の宅配便』 |
本屋さんで、冒頭2ページをさっと読んだら、わたしのツボにドキュンとはまり、レジに 直行しました。二階堂黎人「クロヘの長い道」(講談社文庫)、4編の短編集です。 カバーデザインの三日月を背にした小さなワンちゃんも、いい感じ。
どこが、ツボかと言うと、主人公が魅力的なのです。彼の名は渋柿信介。 6歳の幼稚園児なんですが、私立探偵気取りでバリバリハードボイルドを漂わせ、 「私」の一人称ですすんでいきます。も〜そのひとこと、ひとことが笑えますぅぅ〜♪ どんなふうに事件を解決していくのか、楽しみ、楽しみ。。
で、最初の『縞模様の宅配便』で、すっかり≪シンちゃん≫のファンになりました。 (あゃ、、作者の思いのまま、素直な読者ですよねー。シンちゃん、大好き!) ある日、友だちを遊びに誘おうと家に行くと、その友だちはいなく、宅配便の配達員に 母親がぎこちない対応をしているところでした。不穏な何かを感じたシンちゃんは、 夜、帰宅した刑事の父も実体がはっきりしない事件を追っていることを知ります。
シンちゃんも面白いけど、父ケン一もユニークです。母ルル子はもっとユニークです。 ケン一、家族に事件のこと話すのはどうよ?捜査上の秘密とか問題ないの? と、一瞬思ったのですが、ふわりと飛んでいきました。家族が仲いいのって、イイよね。 コロコロ読めて、のどごし爽やか。ハーブのど飴ミステリ、かな。
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