水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
| 2003年03月13日(木) |
二階堂黎人『カラスの鍵』 |
シンちゃんこと、渋柿信介は私立探偵で尚且つ、テレビの子ども番組で人気の子役です。 この日、クイズ番組に出演したシンちゃんは、全問正解! 家族でハワイ旅行を獲得し、スタジオを 出た時、事件に巻き込まれます。なんと、違うスタジオで人が死んでいるのが発見され、その後 まもなく、テレビ局が預かっていた高価なものが無くなっていたのです。
タイトルの『カラスの鍵』は、お察しの通り、局内で無くなったお宝で、このお宝はどこに── というミステリなんですが、前半のクイズ番組でのシンちゃんの珍答が面白くて面白くて、 お宝はまぁいいよいいよ、そのうち出てくるんじゃない?状態に・・。テンポ良くすすむ前半に すっかり満足、胸いっぱいになってしまいました。
肝心のお宝の理化学トリックは・・あぅ・・。ちょっと適切な言葉が見つかりません。 はぁ・・?という感じ。読んでみて下さい。シンちゃんのキャラが強烈すぎて、お宝はかすみそう。
孤独な私の無防備な心に侵入した若い男は、自分は孤独な探偵だと呟いた。 なぜ彼が探偵を名乗るようになったのか、私には知るよしもない。明日はまた、彼の事件簿 「クロまでの長い道」(講談社文庫)を高鳴る鼓動を押さえながら読むことだろう。 ↑ますます、シンちゃん化♪
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