水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
『あじさい心中』の次は『死に賃』……ちょっと滅入ります。 もし、死ぬときの苦痛からいっさいまぬがれるとしたら、いくら払いますか? 俗 に、ポックリ逝きたい、なんて言いますが、こればかりは、わかりませんよね〜。 いつ、どこで死ぬかなんて、誰にもわからない。 できたら、好きなひとの腕の中で・・なんて、チラッと浮かべましたが、死に顔を 見せるのはイヤだなぁと思ったり、眠るように、と言うか、眠っているとき(それ も、いい夢見ながら)急死が第一希望かな。
数年前の早朝、近くで飛び降り自殺があったんですが・・ものすごい音でした。何 の音?と思いながら、また眠りなおして・・飛び降り自殺で即死だったと知ったの は、ホースで水をジャージャー流しながらデッキブラシで黙々と作業している近所 の人を見たときです。死体が運ばれたあと、掃除する人のこと考えたら、飛び降り なんてできません。飛び降り、ついでに、電車に飛び込み、あれもやめてほしい。 練炭心中、は言うに及ばず・・自殺は最後の手段ではないのです。生きる、生き抜 く、生き続ける、それが使命。死んではいけない。生きていれば必ず、生きていて 良かったと思える日がきます。 あなたが過ごす今日一日は、昨日病気で亡くなったひとが、せめてもう一日、生き たいと願った一日。 残されるひとが、死なないで、せめてもう一日、と祈った一日なのです。
『死に賃』─ 親友の死で、老経営者に起きた死生への戸惑い。死に対する恐怖と死 に伴う苦痛を解決することをビジネスにしている怪しい会社の存在を知ったとき──。 設定は興味深いですね。お金はあっても、埋められない寂しさを、浅田次郎流にや さしく描いています。いつの間にかラブストーリーに ! 傍にある幸せには気づか ない、、ということでしょうか。しっとり。。
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