水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
「らせん階段 ─ 女流ミステリー傑作選」(ハルキ文庫)の最後は篠田節子の 『秋草』。不倫関係にある男女が京都で逢引・・しかし、すでに互いの情熱は 尽きていると感じた女は──。
もー、迫力ありすぎ!女の思いつめるような形相が、ガンガン迫ってきます。 対照的に、男は冷静ですね〜。冷やかなまま終わるのかと思ったら、この男、 意外といい人です。「私の妻です」─って、ん〜嘘も方便ですが・・。なかなか、 こんな場面では言えないですよ。きっと。どんな場面かは、読んでみて下さい。
読み終えて、すっきり感はほど遠く、余韻は不安色。 愛し合う時を過ぎたら、こんなふうになるのでしょうか・・。
9作品読んで、特に印象に残ったのは、永井するみの『洗足の家』と篠田節子 の『秋草』ですが、どれもタッチは力強いです。 これで、定価760円+税は、お買い得☆
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