水野の図書室
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2005年01月03日(月) 鈴木光司『目覚めれば目の前は海』

2005年の初読書は、鈴木光司「サイレントリー」(新潮文庫)を選びました。
「リング」のイメージが強烈な鈴木光司ですけど、短編集では、ぜんぜん違う
雰囲気を楽しめます。裏表紙には“人生をいとおしむ静かな7つの物語”って
ありますから、人生をいとおしむ一週間にできたらいいなと思います。
(毎日更新できる?できそう?できます、できたら・笑)

最初の物語は『目覚めれば目の前は海』。
24年前、妻と出会った瞬間の光景を思い出す三喜男が、出会いから結婚
までを話す相手は……。
こんなふうに出会いのときを鮮明に覚えていてもらえる妻は、幸せでしょう。
出会いのときだけじゃなく、行きたい場所、言った言葉、どんな服装で、仕草
は、こうだったとか。。

人が、結婚するのは、誰かに自分のことを覚えていてほしいからなのかと
思えてきます。結婚しなくても、誰かを愛するのは、誰かの胸に自分を深く
刻みたいから。そして、誰かを強く受け止めたいからなのかもしれません。


水野はるか |MAIL
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