水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
2005年06月23日(木) |
北森鴻『根付け供養』 |
クッーーしびれました!北森鴻の本にオビをつけるなら、「しびれる!」です。 得意ジャンルは、民俗学者の蓮丈那智(れんじょうなち)が、神事や信仰について 教えてくれながら謎を解く民俗学ミステリーだと思っていたら、『根付け供養』で 見せてくれたのはキリッとした骨董ミステリー。民俗学も骨董もミステリープラス カルチャーで、読んだあとは、どちらも特別な充足感があります。
『根付け供養』は、江戸時代の根付け職人の秘密をめぐるミステリー。指物職人と 若い骨董屋の駆引きに、ドキドキドキドッキドキで一気に進みます。ベタ誉めは どうかなと思いながらも、ホント、文章に惚れ惚れ。姿勢が美しい文章なんです。 なんだか、生意気なこと言って……(苦笑)
あ、根付けって、知ってます?元々は、印籠や煙草入れといった提げ物を帯に 垂らすときの滑り止めで、芸術品クラスになると、かなりのお値段らしいです。
「零時の犯罪予報」(講談社文庫)、七つ目の作品『根付け供養』、良かった〜♪
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