水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
雅蘭堂の居心地の良さに、ずっとお店にいたかったのですが、とうとう最後の 作品になりました。早く読みたいような読まずにいたいような、複雑な気持ち。 店主の越名さん、魅力的です。外見はおいといても(失礼)、鑑定眼は抜群。 それを鼻にかけない自然体なところが、す・て・き・です。越名さんのような店主 の下で働いたら、毎日が刺激的で新鮮で面白いだろうなぁ〜と思います。
「孔雀狂想曲」棹尾を飾る品は、ビスク・ドール。アンティークドールの一種で、 一度素焼きにされたパーツに上薬をかけて、もう一度焼き、人間の肌色に近い 風合いをだした人形です。ということは、もちろん美術品で、お値段も相当! いろいろな骨董品を見てきて、何か足りないと感じてたんです。そう、お人形。 骨董屋さんでは、マストアイテム、でしょ?好奇心がムクムク膨らみます。
『人形転生』──謎のビスク・ドール、謎の客師、謎のコレクターの登場で、 もう謎謎づくし。その上、謎の火災まで。そして明かされる人形の過去。 テンポは良いものの、殺人事件となると、なんだか……。すっごく暗い話なのに、 なぜか小気味良くすすみます。それが、救いなのかもしれませんが。犯人が 越名さんにペラペラしゃべるのは、、なぜ?越名さんのキャラから? 人形の名前も…ありきたり。。。
ヘンにからみたくなるのは、小説の世界にストンと入っているからですね。 語りたいんです。この場から離れたくないんです。←自己分析 越名さま(いつのまにか、さまづけ)が大好きになっているし、バイトの安積にも しっかりね!と応援したくなっていますもん。
「孔雀狂想曲」(集英社文庫)、良かったです。 骨董屋さんをめざす人、必読。そうでない人も、ぜひどうぞ。
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