水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
2006年03月16日(木) |
結城昌治『不可抗力』 |
主人公が哀れですねー!というか、この男のダメダメぶりに疲れます。
妻を殺そうと企む主人公は、自分が捕まらない方法を知ろうと、推理小説や 犯罪記録を熱心に読み進むうちに、刑法第39条に行きつきます。
刑法第39条というのは、心神喪失者の行為は罰せず、心身耗弱者の行為は その刑を軽減するという法律で、これを利用すれば、妻を殺して、捕まっても 無罪になると主人公は考えるわけですよ。。まったく!! そこで、心神喪失を装うために、主人公が考えたのが──。
浅はかですよね〜。
離婚を承知されないかもしれないから、殺すって、、あんまりです。 一度でも、「別れてくれ」って、言えば良かったのに。。 案外、あっさり、「そうね」かもしれないのに。
妻への不満を誰にも言わないでいると、殺意が生まれるのでしょうか。 妻が死ねばいいなんていう願望が内攻すると、こんなふうになるのでしょうか。。 結婚したときは、憎しみなんてなかったでしょうに……。
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