Opportunity knocks
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2007年03月28日(水) 初欧州旅行4日目

朝、昨日よりも早めに起きて身支度。昨日と同じ朝食をたべて、7時過ぎにはホテルをでる。
今日は午前中にヴェルサイユ宮殿、エッフェル塔にいき、午後はオルセー、ルーブル、ノールダム寺院、及びシテ島周辺散策する予定。なんてハードなスケジュール。

とりあえず、ヴェルサイユにいくためにメトロの駅へ。昨日地下鉄にはもう乗らない!と宣言した連れ合いだったが、乗らないと目的地には辿りつけない、タクシー、バス、レンタカーなどの選択肢はもはやない、ということでしぶしぶながら乗車。路線図もルートも何もかもわたしまかせの状態、子供とふたり、これで本当にヴェルサイユにつくのー?的視線をちらちらさせながらわたしの後をついてくる。
CONCORDEで8号線に乗り換え、INVALIDESでRERのC線に乗り換え、ようやくヴェルサイユ行きのRERへ。





メトロ及びRER内は昨日のような騒ぎはなかったものの、やはり挙動不審な(疑心暗鬼のなせるわざか)人がちらほら。それでも通勤、通学の乗客が多く、特に危ない雰囲気はなかったので安心する。
ヴェルサイユまでは50分弱の道のり。車窓はいかにも郊外という感じの街並みがずっと続いている。きちんと手入れされた庭があり、車2台以上は軽く収まりそうなガレージがある、そんな感じの住宅が視界に入っては消えていく。途中下車してみてまわったら面白いだろうなというようなところもあって、なかなか素敵な眺めだった。
そしてヴェルサイユ到着。駅をでて、見学者とおぼしき人の流れにまじって宮殿へ。
とにかく凄かった、ヴェルサイユ宮殿。もういうことはそれしかないってくらい。
たったひとりの人間のためにこれだけのものが作られ、これだけの土地が与えられたということに単純に驚く。何百年も前ではあるけれど、確かにここにはそういう特別な人間が存在し、その存在を支え続ける大勢の名も無き人達がいたんだなあと。

ひととおり観てまわったあと、来た道を辿って駅に戻る。
とにかく広大ところだったので見学だけで3時間弱かかってしまい、午前中にエッフェル塔に辿りつくという計画がはやくも崩れてしまった。とりあえずC線の列車にのってCHAMP DE MARS TOUR EIFFELで降車。

そして、エッフェル塔。とにかく高い。そして視界をさえぎる金網とか壁とかがない。高所だいすきなわたしはいいけれど、恐怖症の人はちょっと厳しいかな。360度、それぞれの角度にそれぞれのパリがあって、みててあきない。近代的なビル郡や、サクレ・クール寺院などの歴史的建造物を遥か上からみおろすというのも面白かった。

そんな感じで空中散歩!を楽しんだあと、お腹がすいた!!!と連呼する子供と連れ合いを宥めつつタクシーに乗りオルセーに向う(やっぱりメトロはのりたくないらしい)美術鑑賞の前に腹ごしらえということで、ちょっと贅沢なランチをとる。今回の旅行の中でいちばん美味しくて豪華で楽しかった。基本的にけちけち旅行なのだけど、やっぱりたまにはこういうこともないとね。特に子供は大喜びだった。

お腹がいっぱいになったところで、ようやくオルセー美術館。
これはやっぱり至福の時間だった。書き出すときりがないのだけど、強く印象に残ったのはクールベの部屋と彫刻(ロダン、カミーユ・クローデル)、そしてルソー、マネ、スーラ。特に彫刻は絵画のように海外へ持ち出すことができないわけで、これを機にじっくりみてまわった。
しかしそれにしても時間がない。1日かけてもおかしくないところなのにどうがんばっても2時間くらいしかいられない、、。未練をかなり残しながらオルセーを後にし、今度はシテ島方面へ向う。
サン・ルイ島やシテ島近辺は歩いていてとてもたのしいところ。「世界中がアイラブユー」という映画の中で、ウディ・アレンとダイアン・キートン(だったかな…)が夜のダンスを踊るシーンがあるのだけど、だいすきなそのシーンの場所をみることができてとてもうれしかった。
レ・アル、マレ地区からバスティーユ近辺はもっと見たかったし、歩きたかったな。




ノートルダム寺院をみて(このあたりからだんだん頭が茫洋となってくる)あまりに疲れたのでカフェで一休み。小山のようなケーキとノンカフェインのラテを頼んで糖分を補給。これで少し頭の回転が良くなったかなと思ったらだんだん眠気が…。わたしの体内時計はかなり強固なものであるらしく、旅行中何かに逆らっているような違和感がずっと消えなかった。ああ眠い。
自分を叱咤しつつ今日の予定の最後、ルーブル宮へ。
それでも硝子のピラミッドが見えてきたときにはさすがに疲れや眠気も吹き飛んでしまった。夕暮れ近くの(といっても7時過ぎ)穏やかな太陽光がピラミッドやあたりの建物を覆っていて、なんというかちょっと特別な雰囲気だった(すみません、語彙力まったくなし)





そしてルーブル美術館。
さらに至福の時間だった。ハードな1日の終わりにさえこれだけの感動があったのだから、ほんとうにたいした場所だとおもう。通常なら1歩も動けないくらい疲労困憊状態なのに、閉館までの3時間弱、少しも集中力や感動力(?)が途切れることがなかった。
特に1階のデュノン翼からシュリー翼へ抜ける大階段に突然現れる、サモトラケのニケ。今でもくっきりとそのときの記憶がまるごと取り出せる、そのくらい強い印象があった。

カノヴァやミケランジェロの彫刻、ハムラビ法典などのメソポタミア美術、「ラムセス二世坐像」「書記坐像」などのエジプト古王国時代の美術品、フェルメールの「レースを編む女」「モナ・リザ」「メデュース号の筏」ドラクロワ、コロー、デューラー、フラゴナール、が特に記憶に残った。またいつかこの場所に戻ってきたい、そうおもった。

夢見心地でルーブルを後に。時刻はもう11時近く。タクシーを拾ってホテルの近くまで戻り、駅のそばのビストロで遅い夕食。もうこの時点でわたしも子供も瞼がおちかかっていて、早々にホテルへ戻る。
やっとの思いでシャワーを浴び、化粧をおとして歯を磨き、あっというまに眠りにおちた。




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